第5話

>>4
962
2020/09/21 12:10
胡桃
な、にこれ
そこで私が見たのはまるで地獄絵図のような光景だった。












血まみれの人、足が片方ない人、顔の原型をとどめていない人、虚ろな目で何か言っている人、助けを求めている人、泣き叫ぶ子供













その中には私がよく知る人物がいた











胡桃
ひろ、と?
大翔
くる、み?
私は急いで駆け寄った。
胡桃
大丈夫?!
大翔
う、ん。
大丈夫じゃないのなんて医療知識のない素人である私にもわかった。
大量の血が出ている。
一般的に人間の血液の量は体重の13分の1










と今日ちょうど授業で言っていた。









そして、その3分の1を失うと死のリスクが高くなる…とも。
胡桃
なにが、あったの?
大翔
ばく、はつが起きたんだ。いきなりだった、それで
ゴホッ!














真っ赤な血の塊を吐き出した。











胡桃
大翔!!!今、人を呼んでくるから
大翔
待って。
大翔
行かないで
と私の手を掴んだ。
胡桃
なん、で
大翔
そばにいて
胡桃
で、でも!
大翔
大丈夫。すぐに救急隊の人が来てくれるよ。
胡桃
…手、、、、
大翔
いいんだ。
大翔
握ったままで

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