第10話

>>9
802
2020/09/25 12:12
…!るみ、胡桃!
胡桃
やっと起きたのね…。
胡桃、、、落ち着いて聞いて。
嫌だ。聞きたくない聞きたくない。きっとそれは私にとって1番嫌なことだ。
さっきの爆発でね
やめてやめてやめてやめて
大翔くんが亡くなったそうよ
胡桃
最後のお別れ、、、ちゃんとしないとね。
胡桃
嫌だ…!!!
胡桃、、、現実を受け入れないとダメよ
泣いたって変わらないものは変わらないんだから。
胡桃
…うぅ、、

























なんで大翔が死んでから思い出すの?
これは、、、1度目の死じゃない。2度目の死だ。










あの日、大翔は私の目の前で死んだ。










あの時も大翔を救うことが出来なかったのは私のせいだ。









今回も“何も”できなかった。



















私はこの場所にいることが辛くて外に出た。









外の空気をすれば少し落ち着くかと思ったが落ち着かない。










行く当てもないのに改札を通り電車へと足が勝手に動いていた。
胡桃
…あ、。
周りの乗客が騒ぎ出し皆、苦しみの声を上げて倒れていく。










辺りを見れば何か白いガスが充満している。










ここは密室。逃げることもできない。







息ができない……









苦しい







辺りの景色がどんどん遠ざかっていく

























結局そこで私の意識は途切れた。








私の“2度目”の死だった。

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