今晩、彼、裕太は行きつけのカフェを訪ねていた。
ニコは1人を指さす。
イトと呼ばれた人は席を立ち、ニコの方へ駆け寄る。
イトはあっさり頷く。
イトはスマホを取り出す。
イトは言われた通りにする。
イトはふっと微笑む。
イトはドアを開けて出ていった。
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裕太は電車に乗っていた。
目の前に座っていた数少ない乗客の内の1人を見て、裕太は少し苛立つ。
裕太が見ている人は、膝にiPadを乗せて、イヤホンをしながら音ゲーをしていた。
そんな事を考えている内に、iPadの画面はリザルト画面へと切り替わる。
裕太は我慢できずに肩をたたきながら声をかけた。
彼はは裕太を見て目を見開くと、片耳のイヤホンを外して怯える様な目をする。
彼はは警戒心MAXで返答する。
急に褒められた彼は意外だと言わんばかりに驚いた表情をする。
彼、天音は怪しい人を見る様な目を裕太に向ける。
天音は既にiPadの電源を切っていた。
天音は鞄にiPadをしまう。
2人は愚痴り合いつつもLINEを交換する。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!