第28話

リドルの過去
13,408
2020/08/30 02:58
あなた

(うん、リーフパイはいい感じ
焼き加減も大丈夫そうだな)

あなた

(ケーキクーラーに置いて………
しばらく冷ましておこう)

あなた

そうだ……イチゴが余ってたから………
ジャムを作るか………クリームと挟んでミルフィーユにするか……………

あなた

ミルフィーユだと食べにくいよね………
じゃあ……ジャムにする………?

あなた

時間かかるけど……まあいいか

あなた

(イチゴが……300グラムか………
じゃあ砂糖は75グラムくらいでいいかな………)

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
あなた
あなた

クローバー先輩……!

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
何作ってるんだ?
あなた

リーフパイとイチゴジャムです

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
へぇ、上手く焼けてるな
あなた

えへへ……ありがとうございます

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
けど……なんでまた…
あなた

リドル寮長と、今度お茶会の約束をしていて………

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
あぁ、なるほどな
トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
リドルは意外と甘党だからな
リーフパイとイチゴジャムがあったら喜ぶと思うぞ
あなた

クローバー先輩が言うなら、間違いないですね

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
まあな
リドルとは昔からの仲だからな
あなた

あの……昔の寮長ってどんな感じだったんですか?イチゴのタルトの話は聞いたんですが………

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
あぁ、なら話してやるよ
トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
リドルの母親は、街で1番賢い人だった
だから、リドルの教育にも手を抜くことは無かった
トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
1日の栄養の摂取量まで管理していた
あなた

そこまで………?!

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
分刻みで、ありとあらゆる学問を詰め込まれ、出来ないなら出来るまで、勉強時間を延長されていたらしい
あなた

(私なら無理だなぁ………
相手に強制されてそんなに勉強するなんて………)

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
リドルはその時から、真っ赤なイチゴのタルトを食べるのが夢だった
トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
けど、母親が許してくれなかった………
トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
だから、俺ともう1人、チェーニャっていう奴が、リドルにタルトをあげたんだ
トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
………それが母親に見つかって……それっきり、リドルの遊ぶことは出来なかった
あなた

寮長のお母さんは……寮長をどうしたかったんでしょうか……………

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
自分と同じように、完璧を作りたかったんだろ
あなた

それは……絶対に違います………!
子供は親のおもちゃじゃないです!

あなた

自分と同じ存在を作りたいなら、分身でも創ったらいいのに………

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
………それは、お前にも言えるだろ
あなた

え………?

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
全部聞いた
家族から差別されて、離で暮らしてたって
あなた

それは………また違うと思います

あなた

寮長は、愛されているが故、思われてた故の行動だと思います

あなた

私は……ただ単純に嫌われているだけ……

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
……2人とも、似た者同士だな
あなた

え……?

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
いや、気にするな
それより、ほら、沸騰してきたぞ
あなた

あっ!!

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
悪いな、料理の邪魔して
あなた

いえいえ!全然大丈夫です!

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
それならよかった
じゃあ、頑張れよ
あなた

はい!ありがとうございます!

トレイ・クローバー
トレイ・クローバー
(ほんと……所々、お互いそのまんまだな………)

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