第64話

陰と陽
7,898
2020/09/23 11:01
ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
あ、来た!あなた先輩!
あなた

ヴィレットくん……!

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
えへへ、呼んじゃった♪
あなた

それで……どうかしたの?

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
あ、今日やった魔法史がいまいちピンと来なくて……
あなた

えっとこれは……

あなた

一つ一つ覚えようとするからこんがらがるんだと思うよ
流れで覚えてみて

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
流れ…?
あなた

そう
この単元は、魔法自体の発展について
まずどこに魔力が宿って、誰が見つけて、どのルートで広がったか

あなた

例えば…………リドル寮長が怒ってます
何かしら原因がないと怒らないでしょ?

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
φ( •ω•́  )フムフム...
あなた

えっと……エースがリドル寮長のタルトを食べたから怒ったっていう流れがある

あなた

エースがタルトを食べた、リドル寮長が怒った……だけだと分かりにくいでしょ?

あなた

だから、エースがタルトを食べたからリドル寮長が怒ったっていう流れで覚えるの

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
なるほど!すごく分かりやすいです!
あなた

計算とかでもそう
まずは簡単な数字に置き換えて考えるの
そしたら、法則が見えてくる

あなた

このナイトレイブンカレッジの形も、ここからだと分からない
けど縮小モデルで見ると分かる

あなた

単純に見えて、こういうのって結構役に立つんだよ

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
へぇ……すごいです!
あなた

すごくないよ

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
先輩……いい匂いしますね
薔薇の香りかな……
あなた

えっ………そうかな……

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
あと先輩
首のこれ………もしかして………
あなた

あっ………!カァ///

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
ずるいなーローズハート寮長
紅一点の女の子を独り占めするなんて
あなた

何言って………!

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
この前会ったばっかりですけど……
俺、先輩のこと好きです
あなた

あ………そう…なの……ありがとう……

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
先輩、俺は本気ですよ?
ローズハート寮長が一瞬でも手綱を緩ませたら、その隙に俺が先輩のこと奪うんで
あなた

そんな事っ………

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
俺は落としにもかかりますよ
宣戦布告ってやつですね!
あなた

っ………

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
絶対俺のものにしてみせますからね
せーんぱい♪
あなた

っ………

ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
教えてくれてありがとうございました
あなた

(なに……今の…………)

フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
あれー?イルカちゃんじゃん
図書室で会うの、久しぶりだねぇ
あなた

フロイド先輩……

フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
もしかしてぇ、なんかあった?
あなた

それはっ………

フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
あはっ、図星じゃん
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
あれでしょー?さっきの1年
あなた

…………

フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
黙ったらなーんにも分かんねんだけど
あなた

できるだけ……距離を置きます…

フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
まあそれがいいんじゃね?
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
金魚ちゃんまたオバブロしちゃうって
リドル・ローズハート
リドル・ローズハート
僕がなんだって?
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
あっ!金魚ちゃんだ!
あなた

リドル寮長……!

リドル・ローズハート
リドル・ローズハート
遅いから迎えに来てみたら………
何をやってるんだい?
あなた

いえっ……!
フロイド先輩に偶然会ったので、お話してただけですよ

フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
んー、まあそんなとこ
フロイド・リーチ
フロイド・リーチ
じゃねっ!イルカちゃんに金魚ちゃん
あなた

あっ……

リドル・ローズハート
リドル・ローズハート
……あなた、そろそろ寮に戻るよ
あなた

あ、はい!

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ミアラ・ジェーセント
ミアラ・ジェーセント
どうだったの?
ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
何が?
ミアラ・ジェーセント
ミアラ・ジェーセント
そのあなたって女の子
ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
あんなの……口実に決まってんだろ
ミアラ・ジェーセント
ミアラ・ジェーセント
やっぱり?
けど結構可愛い子じゃん
ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
そうか?
ミアラ・ジェーセント
ミアラ・ジェーセント
ヴィレットは勿体ないなぁ
ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
所詮、俺たちの望みはあいつの持つ魔力のみだ
そのほかは余計だ
ミアラ・ジェーセント
ミアラ・ジェーセント
ふーん……つまんないの
ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
ミアラ……兄に逆らうとはいい度胸してんな
ミアラ・ジェーセント
ミアラ・ジェーセント
所詮数分の差でしょ
ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
………今日あいつに近づいて、オーラを調べた
ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
まだ10パーセント未満だ
ミアラ・ジェーセント
ミアラ・ジェーセント
あらら
ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
だが……来年までには、俺のものになってるさ
ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
あなた・ブロッドワー……血の華………
ヴィレット・ジェーセント
ヴィレット・ジェーセント
あんたには、主人公ヒロイン役はつとまらないよ

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