そっか僕は買われたんだ。僕は奴隷なんだ…るぅとくん…
_ガチャッ_
どれだけ酷いことをされても耐えてきた僕だ…無視なんて簡単なことだ
っどうすれば…ドアから出ればいいだけだよね確かさとみって言ったっけ?様付だったよね?てことは王子?王子は運動出来ないはず……反射神経もないよきっとずっと家にこもってそうだし
まずは走って勢いでドアを開けて走ればいい運動はできる方だ僕なら大丈夫…るぅとくんのところに戻るんだ
_ガシッ_
_バサッ_
あまりにも切り替えの速さに反抗できなかった…僕を布団に押し付けて僕の手を握る男の顔は優しい笑から急に冷たい顔へと変わった
怖いっさっきとは別人だ……冷たい目で見下ろして僕を見ていた僕が無視をする事に手を握る男の手は強くなった
_ギュゥゥッ_
鋭く冷たい目は僕を真っ直ぐ見つめていて今にも殺されそうだったこんなに怖いのは始めてで最初は死んだ方がマシとか簡単に言っていたけど今では怖くて
謝ってすぐに優しい笑顔に変わったでも目の奥は少しも笑ってなくて怖くて
誰かに似てるな…なにか出来たら優しい声で褒めてくれて優しい笑顔で僕を見てくれる
そう言って出してきたのはピンク色の輪っかで僕は見てすぐに分かった僕に付ける首輪だこんなの付けたくない…でもそんなこと言えるわけがない
反論することの出来ない僕は、言われるがままだった
_ガチャガチャ_
_ガチッ_
ダメだ完全に出られなくなった僕の首輪はベッドと繋がり歩ける範囲も狭いドアまでは、まず無理だ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。