樹「あなた、」
『なに?』
樹「なんかぼーっとしてね?」
『…してないよ』
樹「ふーん」
『ただ、ちょっとだけ寂しいなって思っただけ』
樹「きょもも言ってた、行かせたいけど行かせたくない」
『二律背反だね』
樹「うるさいなあ」
『アンビバレントな男だよ、あんたは』
樹「北斗かお前は」
『急に次の日遊ぼって行っても、誰かしら付き合ってくれてたのが、無くなっちゃうんだってさ』
樹「寂しいね、でも呪縛から解放されて喜んでるんじゃない」
『はにゃ?』
樹「なんだそれ」
『会える、よね、、帰ってくるよね』
樹「……俺に言わないでよ」
『ごめん、叩き起してわざわざこんな話して』
樹「別にいいけど、あなたがアイツらが帰ってくる意味を作ってあげればいいんじゃない」
『……よし!そうする!!』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。