樹「次の北斗の友達になりたい人です」
『お願いしまーす』
北斗「いやいやおかしいでしょ」
『ごめんなさい、ちょっと緊張しちゃって』
樹「あ、すごい好きなんだ」
北斗「慎太郎ならまだしもね、あなたは友達じゃあないでしょう」
『友達なりたいよ、ひろきくんとか羨ましいもん』
樹「実名出すなよ」
『ごめんなさい、、ひろきくん』
北斗「大丈夫、あいつ苗字で呼ばれすぎて名前知らないと思うから」
樹「じゃああなたそのボードみせて」
『私が北斗の友達になったら、、はい!話いっぱい聞きます』
樹「浮所と一緒だ」
『……それは知らない』
北斗「でもあなたって聞き上手だからね、樹とかはさ興味ありそうな顔してくんないけど、あなたこいつめっちゃ聞き上手」
『私って多趣味じゃない』
樹「いやぁ?」
『……結構ね広く薄く知ってることが多くて、じゅりのラップの話にも着いてけるし、北斗の全然興味無い本の話でも聞いてあげれる』
北斗「……もしかして興味無いって言ってた?」
『すごいねぇ、ちゃんと聞き取れて』
北斗「すっごいうざい」
樹「しかもあなたも色々話してくれるしね」
『ねー』
北斗「ここカットで」
『だから北斗のくそ長い話も聞いてあげる』
北斗「くそ長いって言うな」
樹「確かにくそ長いけど」
『アピールは以上です』
北斗「えー、、、保留で!」
『ひどぉい』
樹「理由は?」
北斗「友達になられたら困るのよ」
『もしかして男女の友情成立しない派?』
北斗「当たり前でしょ、俺が女友達と話してるとこ見たことあるか?」
『あるわけがないよね』
樹「俺もぉその光景を見ることは一生ないと思う」
北斗「そんな寂しいこと言うなよ」
『じゃあいいです、浮所くんと黒田と慎太郎と仲良くします』
北斗「ぁあ、、それも困る、、」
樹「めんどくせぇな」
『へへっ笑笑』
樹「ていうかさ2人ってさ、、2人ともがよく喋るじゃん」
北斗「そうかなぁ」『そうかなぁ』
樹「あれ自覚なしだった?笑」
『続けて』
樹「2人でいる時って、例えば家の中とかどうしてんの」
北斗「どっちが喋るかってこと?」
樹「そう、ワーワーって2人で話してるの?」
『北斗だよ』
北斗「いやいや、そっちです」
『私は北斗がラジオで3時間かけて話してる話を家で半日かけて聞いてるの!』
樹「それはきついなぁ」
北斗「そんなことねぇだろ笑笑」
『確かにそんなこともないか』
樹「なんなんだよ」
『北斗が下北沢で1人で遊んだって話しあったでしょ?』
樹「ラジオで話してたやつね」
『その当日の夜に私はご飯を食べながら、目の前に北斗がいて、ご飯食べてる中ずっとその話をしてくるわけ』
樹「それ飯不味くならない?」
北斗「それはひどいだろ」
『残念ながらご飯は北斗が作ってくれたやつだから美味しいんだけど』
樹「じゃあ片方がバーって話して、片方は聞いてるって感じか」
北斗「そうね、そのあなたが言ってた時は俺が先に帰ってて1人でずっと話したくてうずうずしてたわけ」
『……はい、ということで』
北斗「締めた?!」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。