第3話

ーしまさかー✿2話〜両家の企み〜
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2020/04/22 08:00
アレン
アレン
どうしたの!?
アレン
アレン
ひぃっ……
メイド
ダメですアレン様…
み、見てはなりません…
執事
と、当主様を呼んでくる! 
誰も寄せないでくれ!
メイド
分かったわ!
アレン様も中へ…
アレン
アレン
う、ん……
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
スロープ家当主
ふざけるな!戯言を言いおって!
母君
旦那様、私たちの把握のならない所でこちらの一派が動かない限りは
母君
どう考えてもアイスランド家の下っ端の仕業でございましょう
執事
旦那様
明日は朝議が控えております
スロープ家当主
ふぅ…落ち着かなければ…
母君
アレン。隠れているんでしょう
出てきなさい
呼ばれたアレンは扉の影からおずおずと出てくる
アレン
アレン
………はい
母君
アレン…
これからはアイスランド家の者とは一切話してはなりませんよ
スロープ家当主
あの当主の息子ともだ
アレン
アレン
ヴィオとも!?
母君
分かりましたね
…この国を継ぐのはスロープ家なのですから
アレン
アレン
………でも
スロープ家当主
もう部屋に行って寝なさい
執事
アレン様…行きましょう
アレン
アレン
………お父様お母様、失礼します
剣技場━━━━━━━━━━━━━━━
アレン
アレン
う…この剣重い…
兵士
剣はどれも重いんだよ笑
兵士
慣れないからな笑
アレン
アレン
才能無いのかな………
兵士
お前は上背もあるし、すぐに使いこなせるようになるよ
アレン
アレン
そうかな…?
アレン
アレン
あ…
アレン
アレン
(ヴィオだ………)
ヴィオ
ヴィオ
……!!
ヴィオ
ヴィオ
フイッ(顔を背ける)
アレン
アレン
………( ˘•ω•˘ ).。oO(இ)
それからというもの何かと顔を合わせればヴィオはアレンを避け続けた
次第にアレンはヴィオを気にかけることも無くなり互いの家柄、いよいよ対立関係になっていった
8年あまりが経ち━━━━━━━━━━━━
❁✿✾アイスランド家✾✿❁︎
母君
ヴィオ。
あなたに朗報よ
ヴィオ
ヴィオ
どうなさいました?母上
❁✿✾スロープ家✾✿❁︎
母君
アレン!アレン!
アレン
アレン
お母様、どうしました?
母君
承諾されたの!
アレン
アレン
何をですか?
母君
縁談よ!
アレン
アレン
え、えんだん?
母君
あなたの婚約者後ろ盾が決まるのよ!
結婚となれば当時は政略結婚が当然

有力な家柄の娘と婚姻関係を結ぶことによりより政治を行いやすくしていた
ヴィオ
ヴィオ
婚約………ですか
母君
あら…あなたには好いた相手が居たのだっけ…
ヴィオ
ヴィオ
……いえ
それは随分昔の話ですよ
そう言っていたヴィオだがまだあの少女に心惹かれていた
ヴィオ
ヴィオ
(もう一度、一目見たいな…)
母君
さておき、来週ご令嬢方にお越しいただくわ
ヴィオ
ヴィオ
来週ですか!?
母君
10人以上のご令嬢がいらっしゃるのですよ
しっかりしてくださいね?
ヴィオ
ヴィオ
………かしこまりました
アイスランド家では幾人もの令嬢を呼び見定めるようだった
母君
この縁談で争い玉座の命運は決まるのよ
アレン
アレン
………はい
母君
しっかりなさい!
頼りないと呆れられたらどうしましょう…
アレン
アレン
(確かに…)
その剣技とかんばせからそこらの令嬢から黄色い声を上げられるアレンだが…
アレン
アレン
(これまで生きてきて恋なんてしたことないんだよなぁ…)
乙女心の欠片も理解わかっていないのである
アレン
アレン
(破断されたらどうしよう………)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ヴィオ
ヴィオ
(ちゃんと大事にできるかな………)
今から縁談に向けて気が重くなる2人であった

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