第26話

25✺⋆*
140
2021/04/01 12:59
~7時~
空はすっかり暗くなりさらに人も増えた
莉犬
花火っていつだっけ?
ななもり。
確か…7時半だったかな
莉犬
じゃー、もうすぐだね!
莉犬
あなたちゃんも…
ころん
どーした?
莉犬
あなたちゃんが居ない
ころん
は?
ななもり。
え…
さとみ
まじか
るぅと
どうしましょう!?
ジェル
やばいなこれは…
莉犬
ねぇ、さとみくん隣歩いてたよね
莉犬
いつまではいた?
さとみ
えっと、カステラのお店見た時には…いた
莉犬
カステラはだいたい5分前
ななもり。
人が多くて進みにくいからまだ近くに入るはずだよ
莉犬
俺、探してくる!
ころん
僕も!
ななもり。
俺も探してくる!
さとみ
俺らはここで待ってよう
るぅと
そうですね…
ジェル
そうやな、
るぅと
大丈夫ですかね…
ジェル
きっと大丈夫なはず…
るぅと
そうですね、
~ななもり。seed~
ななもり。
あなたちゃん…
ななもり。
どこ…
ななもり。
まず、カステラの屋台に行こう
ななもり。
まだいるかもしれない…!
~カステラの屋台~
ななもり。
……
ななもり。
居ない…
俺はあなたちゃんを必死に探した
来た道を戻ったり、また行ったりして
もしかしたら誘拐されたんじゃないかとか
怖くて泣いてるかもしれないとか
心配でいっぱいだった
ななもり。
人…多い…
ななもり。
これじゃ全然見つかる気配ない…
俺はひたすら周りを見渡しながら走った
ひたすら走った結果、俺は人が少ないところに来ていた
随分走ったのでこんなところにはいないだろうとその場を引き返そうとしていた
その時声が聞こえた
あなた

なーくん…!

ななもり。
あなたちゃん!


~あなたseed~
~数分前~
あなた

あれ、みんな…?

あなた

居ない…

あなた

先進んじゃった…?追いかけないと…

私は人が多い中なんとか避けてみんなが進んだであろう方向に歩いた
何分も歩いたり、走ったりし続けたがみんなの姿は見えなかった
あなた

……ねぇ、みんなどこなの?

あなた

怖いよ…

あなた

もうやだ…

周りは知らない人ばかりで同じ学校の人さえ見かけなかった
私は更に怖くなりその場から逃げ出したくなり、走って何度もみんなの名前を呼んでいた
あなた

ジェルくん…

あなた

るぅとくん…

あなた

さとみくん…

あなた

莉犬くん…

あなた

ころちゃん…

あなた

なーくん……なーくん…

走り続けると人が少ない川沿いの道に着いていた
私は疲れて迷惑にならないところに座り込んだ
座り込んで数分がたった時
私の名前を呼んでる声が聞こえた
声が聞こえた方を見ると…

人混みの中からなーくんが見えた
その時、嬉しくなってその場から立ち上がった
あなた

なーくん…!

ななもり。
あなたちゃん!
なーくんは安心した顔をしていた
ななもり。
よかった…よかった…
あなた

そんな心配してくれてたの…?

ななもり。
まぁ…そうだね…
あなた

ありがと…

ななもり。
あと五分ぐらいで花火始まっちゃうよ。早くみんなのとこ行こっか
そう言われた時ふとある事を思い出した
~転校してきた日~
~学校案内中~
ひなた
そーいえば、あなたって夏祭り行くの?
あなた

夏祭り…か

ひなた
うん!ここの地域の夏祭りはちょっとした噂話があってね…
ひなた
好きな人と二人でハートの形の花火を見たら結ばれるっていう噂!
ひなた
ハートの形の花火っていうのは、毎年最後らへんの花火に混じって打ち上げられてるの
ひなた
それを二人で見る!
ひなた
まぁ、毎年友達とかと花火見てるけど分かりやすくはなかったよ
ひなた
ほかの花火と混じってるからね!
あなた

そんなのあるんだ…

~~~~~~~~~~
そうだ…ひなたがこんなこと言ってたな…
結ばれる…か


私はいつの間にかなーくんの浴衣の裾を引っ張っていた
ななもり。
え?
あなた

やだ…二人で見たい

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作者
言うことないです!
作者
次の回もお楽しみに…!

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