蒸し暑くじめじめとした毎日が続く日々、
ただ歩いているだけなのに汗がたらたら垂れてくる。
世間は七夕で、賑わっているのにも関わらず
そんな事関係なしに、今日も会社に向かう。
そういえば、丁度このくらいの時期だったかな…
あの人に出会ったのは、
ある日いつも通り会社に出勤しようとしていると、道の端で蹲っている人がいた。
俺は、あいにくこういうのを放っておけないタイプの人間だ。
『あの〜…大丈夫ですか?救急車呼びましょうか?』
「ケホッケホッ、だいじょ、ぶです。」
その人が顔を上げた瞬間、
まるで時が止まったかのような衝撃がはしった。
柔らかそうな唇に吸い込まれそうな大きなオッドアイの目、目の奥がきらきらとしている。
顔のパーツ一つ一つが、その人を引き立たせているようだ、
初めてあった人なのに、何故かとても惹きつけられた
『とりあえず、日陰の方行きましょうっ、』
「ケホッツ、、はい。」
辛そうだ、歩けなさそうだな、
『ちょっと失礼しますね…よいしょっ』
「わぁっ!ケホッ」
(辛そうだと思ったから、とっさにお姫様抱っこしてしまった…)
「重いですよね💦下ろしてくださいっ!!」
『ははは、大丈夫ですよ』ニコッ
(いや…むしろ無重力に感じるくらい、軽い())
数分後…
「あの…」
『?どうしました?』
「結構落ち着きました、ありがとうございましたっ、」
『あっ、良かったです!』
『あまり、無理はしすぎないようにしてくださいねっ、』
「はいっ!本当にありがとうございました」ニコッ
その人とは、それ以降話も会いもしていない。
と言うより見つからない…
あ〜あ、あの時勇気出して連絡先聞けばよかった、
・*:.。 。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
ある日、俺は雲の上から落っこちた…。
初めて降りた地上は、熱くとてもじめじめとしていた。
初めての地上に舞い上がり、雲の上に居るときより、足が軽い気がした、
なんて思ったのもつかの間、ピンチです()
水を取ることを忘れ、何時間も歩き回ったせいで、
気分が悪くなってしまった…
どうしよぉおおおお"、
『あの〜…大丈夫ですか?救急車呼びましょうか?』
誰だろう…?とりあえず、
「ケホッケホッ、だいじょ、ぶです、」
俺は驚いた、
白く柔らかそうな肌に、青く透き通るような優しい目、その人のすべてを輝かせている。
その人は、俺を助けてくれた。
優しくて、かっこいいすてきなひとだったなぁ…
雲の上に戻る前にもう一回くらい会いたかったら良かったな、
あ〜あ、
せっかく俺の彦星様に会えたかと思ったのにっ!!!
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このあと二人がまためぐり逢い、
結ばれたのはまた別のお話…💍
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。