第11話

◇ 11 ◇
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2019/01/06 10:48






あの時の
まだ背が少し低かった
中学生が、




背を伸ばして
私の前に現れている。











「 あの時、三島さんの下の名前、聞きそびれたから。 」


『 知って、どうするの? 』


「 どうもしないです。
俺が、知りたいだけなんで。 」


『 ...あなた。 』


「 改めて、ありがとうございました 」


『 うん。今は大丈夫? 』


「 強くなったと思いますよ。あの時よりは。 」










あなたさん守れるくらい
強くなりたくて、
頑張りました。












そういう井上くんは、

あれからずいぶんと
成長したようだった。












それになんか、

前よりカッコよくなった








気がする。










「 あなたさん、××××学園ですよね。
俺、そこ受けますから。 」


『 私が3年生だったら? 』


「 そうだとしても、あなたさんが行った高校に行きたいんです。 」


『 そっか。 』


「 絶対行きますから。 」


『 ふふ、待ってる。バイバイ 』


「 さようなら 」










井上くんは、
軽くお辞儀をした。











◇.

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