第30話

◇ 30 ◇ *廉
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2019/05/02 11:37









「 雨降ってきたから建物の方戻れー 」












あなたはまだ戻ってきてへん。




でも、かなり強めの雨が降り出した。


















あ、建物の方戻ってたりするんかな。



































案の定、戻ってきてるわけなくて






雨はより一層の激しさを増す。

















「 っ、、ねぇ!あなたは!? 」(泣)


「 北陽、落ち着け。三島は戻ってくる 」


「 やだ、、


あなたが戻らなかったら? 」

















ふわりは完全に取り乱してる。









涙の粒が、

次第に大きくなっている。













「 なぁ、廉。 」


「 じん、、


なんや? 」


「 もしかしたら愛美ってぶりっ子、あなたちゃんのことなんか知ってるかも 」


「 え、。なんで 」


「 さっき紫耀からあなたちゃんいない事聞いて、女子から事情聴取しててそれでさ、、






おい、!廉! 」


「 なぁ藤崎。 」


「 あ、なぁにぃ?廉くーん♡ 」


「 あなたのこと、なんかしらん? 」


「 えぇー♡

さっきも言ったじゃぁーん♡



愛美はぁ、

なーんも知らないよぉ?♡





あ!もしかしてぇ、、




愛美と話すためにそのはなしもってきたのぉー?♡






もーぉー、れんく






廉「 てんうっさいねんけど。 」






…え、、? 」







「 俺はお前なんかと話してる暇はないねん。
一刻も早く、あなたを見つけて、あなたを安心させなあかんねん!!

語尾に♡ついてるようなやつと話したいんとちゃうわ。




なぁ、知っとるんやろ?
お前がなんか言わな、あなたは、寒くて倒れとるかもしれないねんで!?

お前が言わんせいで、あなたが命の危機に陥るかもしれないねんで!?


自分、その事わかっとるん!? 」




















ぶりっ子の語尾と


もしかしたら
死に関わるかもしれない
この状況への
無頓着すぎる態度に










ムカついた。








気がついた時には、


止められへんくなってた。























周りは驚いてる。











当のぶりっ子は、




泣きそう。














「 愛美ちゃん、知ってるの?あなたのこと。 」


「 この期に及んで無言はサイテーやで 」













ふわりと紫耀が、
ぶりっ子を問い詰める。
















「 ごめん、、なさいっ泣




あなたちゃんに、



廉くんが森の中に入って言ったって嘘ついて、、、






そしたらあなたちゃん森の中に行っちゃって、、、





そっから、ほんとに知らない泣 」


「 俺のこと、
探すために、、、








アホなんあいつ 」






「「「 廉!! 」」」






















周りの声なんかまるで聞こえてなくて






俺は森に向かって走り出した。
































あなたが俺のために
森の中に入ったなら、









今度は俺が
あなたのために森に行く。













◇.

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