それはとある夏、暑い日の夕暮れ。
蝉の暑苦しい鳴き声を掻き消すように、1人の大きな声が響いた。
はーいみんな、集まって〜!
先生そんなおっきな声出してどったの
残暑でただでさえ暑苦しいのに
その声でもっとむさ苦しくなったんだけど
……何ですか、先生。
今日は〜転入生を紹介したいと思いま〜す
え!!転入生?!まじでー?!
で?で?どんな人?女?もしかして男??
残念、女で〜す
え!女?!っしゃあ!!!
気になる?気になる??
んじゃあ、入っておいでー!
紺色のスカートが風にあおられ、
少し癖っ毛のあるボブの髪がふわりと靡く。
あ、はじめまして、狗巻 あなたでーす……
一気にこちらに目線が集まる。
え、
……狗巻先輩に妹っていました?
そーなんです!こちら、
狗巻棘くんのお姉さんでございま〜す!!
え、ちょ、説明してないの??!
(してないんだ……)
あなたは訳あって去年一年休学したから、
まぁ2年間留年って事でもう一回一年生やってもらうことになりました
まぁそこんとこ把握よろしくねー
じゃ、解散!!
颯爽と走って伊地知さんにコーヒーをせびりにいく先生を横目で見つつ、口を開く。
えぇっ、と…な、何でも質問してね〜…
はいはーい!あ、俺、虎杖悠二って言います!
えっと、あなたさんは呪言師…?
じゃないんですか?
あ、うん!呪言師じゃないよ!
あと、呼び捨てでいいよ。一応同学年な訳だし
あ、じゃあ…
私、釘崎野薔薇って言うんだ!よろしく!
よろしくー!
……
…あ、もうこんな時間じゃん!寮戻ろ
お、本当じゃん。戻ろ!あなた!
え、あ、うん!
一人、まだ名前も聞いてないんだけど……
そう心残りに思いつつも、野薔薇に腕を引かれるままに寮へ戻った。
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