※前話のおまけです!
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布団の中で何かが動くような気配がして、目を覚ます。
瞼を開けば先生の顔がすぐ近くにあって、腕が腰に巻かれていて抱き締められている状態だ。
先程のことを思い出すと、少し恥ずかしくなって視線を下に逸らす。
うりゃりゃと頭を撫でられ、私は顔を赤くしたまま顔を上に向ける。
真っ赤になった顔を見せられないと両手で覆うと、その手を退かして五条先生は額に口付けを落とす。
そういえば、あまり身体が辛くない。
さらっと“身体を拭いた”なんてワードを言ってくる辺り、流石大人だと感じさせられる。
いや、おかしい。
先生は今日、確かに任務があったはず。
考えられるのは、恐らく他の呪術師に押し付けたのだろう。
伊地知さん、押し付けられた呪術師さん、ごめんなさい。
…でも、どこか嬉しい。
先生と、大好きな人とこうして触れ合っていられることが。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!