毎日のようにやってくる、この時間。
私は、この時間が結構好きだ。
か、顔が、、近い、、
私の心臓の音が速いのは、
先生の顔が近いからであって、
体に何か異常があるわけではない。
小さい頃から持病のあった私は、学生生活をほぼ病院で過ごしてきた。
今までは、その病気を誤魔化し誤魔化しで生活してきたけど、
つい最近から体調が悪くなり始めてきて
ついこの間、余命宣告をされた。
そう、学生生活のほぼ全てを病院で過ごしてきた私には、‘ 友 達 ’ と呼べる人がいない。
なので、病院にいる時はいつも、絵を書いているか、裁縫をしているか、だ。
ほんと、自分でも呆れていて、こんな暇を持て余しているのなら、早く死んでしまった方がいいのでは、とも考える。
親も仕事で忙しいし、基本、1人だ。
この先生は、少し、抜けているところがある(笑)
天然、っていうのかな。かわいい(笑)
トゥルルルルルルルルル
先生の電話が鳴った。
バタン。
あー。先生行っちゃったらすることないや。
少し寝ようかな、、
窓から入ってくる日差しが心地良い。
そして窓の外を見ると、楽しそうに並んで歩く、学生カップルが1組。
あー、私もあういう学生生活送りたかったなー、
そんなことを考える今日この頃。
私はこの時、もうすでに先生に恋をしていたのかもしれない。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。