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2019/10/18

第5話

過去 ❶
私がまだ、7歳の時

お母さんが癌になった。私が母が死んでしまうと思い、母の病室で涙を流してしまった時、その涙は星のようにキラキラと光る宝石に変わった。

私の涙はとめどなく溢れた。

そんな私を、お母さんは優しく抱きしめてくれた。

病気で身体を起こすのも億劫だと言うのに、大丈夫だよ、私は死なないよって抱きしめてくれた。

そのおかげで私は涙は止まったけれど、泣き疲れて眠ってしまった。

その後お父さんが私を連れに病室に来た時、私の周りにたくさんの宝石が散らばっているのを見て、ビックリしたらしい。

翌日お父さんは私を病院で診察を受けるように促し、検査してもらった。


結果は、「星涙病」

今の医術では治せない、不治の病。

しかし滅多にない奇病のため、その涙からでる宝石は普通の宝石よりも価値が高いらしい。


お父さんは、その時からコワレテシマッタ






お母さんの入院にあたり、家に一旦戻ったら────
母
あなた...っやめてください!
夢羽をぶつなんて!
父
うるさいっ
天野 夢羽
天野 夢羽
痛い...いたいよ、おとう、さん
父
そうだ...泣け、泣け。
母
やめてくださ、...っごほ...ごほ!
天野 夢羽
天野 夢羽
おかあさ...!
天野 夢羽
天野 夢羽
ひっ!
夢羽の顔を両手で抑える
父
夢羽...これはな、お母さんのためでもあるんだ。お母さんは重い病気にかかってるんだよ...?その病気を治すためには、いっぱいお金が必要なんだ。
父
父さんだけじゃそのお金は足りないんだ...お前を育てるためのお金や、その他色々と...
天野 夢羽
天野 夢羽
わ、たしが、泣けば、お父さんは...嬉しい...の?
父
あぁ!そうだよ!だから...泣いて?夢羽
涙を流したかった。辛かった。

だけどその時私は泣けなかった。


お父さんが怖かった。その威圧感で私の小さな胸は押しつぶされそうになった。

そのせいで、私は過呼吸を起こし、倒れた
天野 夢羽
天野 夢羽
...っはぁ...はぁ...はぁ...!
天野 夢羽
天野 夢羽
はぁ.....
天野 夢羽
天野 夢羽
.......
父
夢羽?どうしたの?
母
夢羽っ!!
母
あ、あなた...っ
薄れゆく意識の中、バチン、と音がしたのが聞こえた。

──・・・お母さん、お父さん、けんかしてるの?...いやだよ...わたしはお母さんもお父さんも、大好きだから────
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
お母さんが、入院して数ヶ月経った。

その時の私はまだ完全に理解していなかった。

絶対にお母さんは助かると信じていた。

膵臓癌の末期だと言われても、なんら気にせずに呑気に過ごしていた
母
...夢羽
天野 夢羽
天野 夢羽
な、なぁに?お母さん
母
お父さんに酷いこと、されてない?
天野 夢羽
天野 夢羽
...
「お母さんが心配しちゃうから、このことは内緒だよ?もしお母さんに言ったら、お仕置きしなくちゃいけないからね。」
「お父さん、可愛い夢羽にお仕置きするのは心苦しいから、そんなことさせないでね?」
天野 夢羽
天野 夢羽
大丈夫!なかよくやってるよ!
母
...そう。ほんとね?辛くはないのね?
天野 夢羽
天野 夢羽
うん!
母
...ごめんね。
天野 夢羽
天野 夢羽
...?なんであやまるの?
母
不甲斐ないお母さんで、ごめんね...っ
そう言うとお母さんは、涙を流しながら私を抱きしめた。

病衣にくるまれたお母さんの身体はやせ細り、抱きしめる力も前より弱々しくなっていた。

お母さんが涙を流す理由が分からなかった。不甲斐ないという言葉の意味も、当時は分からなかった。
天野 夢羽
天野 夢羽
...だいじょーぶだよ。また、3人でいっしょに家にかえろう!