第6話

デート(1)
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2026/03/31 11:07 更新
雲ひとつない晴天の日。
ブラックオニキスの4人は、大きなショッピングモールを訪れていた。
最初に訪れたのは可愛らしい洋服が並ぶブティック。
駒沢乃依
織姫、あれ可愛くない?
織姫(現実)
ちょ、あんまり腕を引っ張らないでくださいまし!
お仕置きという名目でのデートのため、織姫を好きに着せ替えできるということで、乃依のテンションは普段の倍以上高い。
酒寄朝日
あんま離れんなよー
駒沢乃依
わかってるって〜
織姫(現実)
た、助けてくださらないのですか!?
駒沢雷
自分でなんとかしろ
酒寄朝日
そーそ、これ一応織姫が俺らになんの報告もせずに、後継を育てようとした罰だからな
織姫(現実)
うぅ・・・
駒沢乃依
じゃ、次行こうか!
織姫(現実)
お、お手柔らかに・・・
色とりどりな洋服をたくさん抱えた乃依に連れられ、織姫が更衣室に消えたところで、帝こと朝日は乃依に声をかけた。
駒沢雷
珍しく楽しそうだな。
乃依
駒沢乃依
当たり前じゃん。
織姫綺麗なのに何もしてないから、いじりがいがあるし
酒寄朝日
あぁ、確かに今日も黒のワンピース着てただけだったもんな
駒沢乃依
せっかくリアルでも可愛いのにもったいないじゃん
駒沢雷
それ、乃依がただ着せ替えしたいだけじゃないのか?
駒沢乃依
そんなことないし〜
織姫(現実)
あ、あの・・・
3人が話で盛り上がっていると更衣室のカーテンが開き、織姫が出てくる。
彼女がきているのは、着ていた黒いワンピースから一転、肩出し白のキャミソールと、水色のワイトデニムの組み合わせ。
可愛さを保ちつつも、上品なこのコーデは確かに織姫の魅力を引き上げていた。
織姫(現実)
ど、どうでしょうか?
駒沢乃依
おぉ、さっすが俺。
見立て通りじゃん
駒沢雷
似合っているぞ
酒寄朝日
確かに、これからどんどん暑くなっていくって時期に、あのワンピースはちょっと分厚すぎるからな。
いいんじゃないか
織姫(現実)
ふむ・・・皆さんがそうおっしゃるのなら、このまま着ていきましょうか
駒沢乃依
え、いいの?
織姫(現実)
こう言った服はあまり持っていませんから。
それに・・・
駒沢雷
それに?
織姫(現実)
せっかく乃依さんが選んでくださったものなので
そう言った織姫がどこか楽しそうに、レジの方へ歩いていくのを見送りながら、乃依は顔をあからめた。
駒沢乃依
俺の選んだ服着てる織姫、可愛いすぎ・・・
駒沢雷
真っ赤だな
駒沢乃依
うっさい兄貴
酒寄朝日
ゆでだこみてぇw
駒沢乃依
帝はあとでズタボロにシメるから
酒寄朝日
おいおい・・・
織姫(現実)
すみません。
お待たせしました
元々着ていた黒いワンピースを入れているのだろう、大きな袋を抱えた織姫が戻ってくる。
酒寄朝日
お、ちゃんと買えたみたいだな
織姫(現実)
はい。
お待たせしてしまって、すみません
駒沢雷
別にいい
駒沢乃依
次はどこ行く〜?
酒寄朝日
織姫はどっかいきたいところはあるか?
織姫(現実)
申し訳ありませんが、私このようなところに来ることがあまりないので、わかりかねます
酒寄朝日
じゃ、その辺をぶらぶら歩いてみて、気になったところがあったら入ってみるか
駒沢乃依
それいいね~。
俺が織姫と並んで歩ける時間も確保できるし🎵
そう言った乃依が織姫の手を掴んだその時、その反対側にあった大きな袋の重みが消えた。
驚いた織姫がそちらの方を見やると、袋を持った雷と目が合う。
織姫(現実)
ら、雷さん!
自分の荷物ですし、それくらいは自分で持ちますよ!
駒沢雷
気にするな
酒寄朝日
そーそ。
右手に乃依、左手に財布とかの入ってるカバンなんて、明らかに重量オーバーだろ
駒沢乃依
俺、そんな重くないんだけど?
織姫(現実)
わ、私だって、そんな非力じゃないです!
酒寄朝日
ふはっw、いいから雷に持たせとけって。
なぁ、雷?
駒沢雷
あぁ、気にせず楽しんでくれ
織姫(現実)
そういうわけには・・・
結局、織姫は小一時間ほど袋を取り返そうとしていたが、多勢に無勢。
半ば強引に押し切られる形で、袋は雷の元に止まることになった。
織姫(現実)
辛くなったら、いつでも言ってくださいね!
駒沢雷
俺もそんなに非力じゃないから大丈夫だ
酒寄朝日
ほらほら、バカップルみたいなことしてないで、次行くぞー
駒沢乃依
織姫もそんな気にしなくていいから、兄貴に持たせときなよ
織姫(現実)
はい・・・
ようやく進み出した一行。
朝日を先頭にして、乃依と織姫、雷と続いていく。
酒寄朝日
何か気になる店があったら、言えよー
駒沢乃依
織姫は欲しいものとかないのー?
織姫(現実)
んー、足りないものはないですね
駒沢乃依
足りないものじゃなくて、欲しいものだってば!なんかないの?
織姫(現実)
?特には・・・
駒沢雷
無欲だな
酒寄朝日
無欲すぎるだろ
駒沢乃依
じゃー、俺が行きたいとこ行こー。
帝、次の道を左ね~
酒寄朝日
はいはい
乃依の指示通りに道を曲がっていくと、見えたのは宝石のアクセサリーショップだった。
駒沢乃依
新作が出てるって言ってたから、みてみたかったんだよねー
そう言って、鼻歌を歌いながら店へと入っていく乃依。
当然、乃依に腕を引かれている織姫も一緒に来店することとなった。
観客モブ
乃依さま!
いらっしゃいませ
駒沢乃依
やっほ〜
観客モブ
本日もご来店いただき、誠にありがとうございます。
ささ、新作も多く取り揃えてございますよ
駒沢乃依
ふーん。
じゃ、見ていこうかな〜。
織姫も店内を見てきたら?
織姫(現実)
そうさせていただきます
乃依が店長らしき人と店の奥に入っていくのを見届けた織姫は、そっと店内を見回した。
さすが、宝石のアクセサリーショップ。
宝石が使われたアクセサリーが所狭しと並べられている。
織姫はその中の一つ、ショーケースに包まれた二つのネックレスに視線を落とした。
織姫(現実)
綺麗・・・
駒沢雷
綺麗だな
織姫(現実)
わ、雷さん!
もう、驚かさないでくださいな。
・・・あら、帝さんはどうされたのですか?
駒沢雷
あっちで逆ナンされててな。
面倒だから放ってきた
織姫(現実)
逆ナン・・・?
駒沢雷
男の人が女の人に声をかけられることだ
織姫(現実)
なるほど。
助けに行かなくてもよろしいのですか?
駒沢雷
よくあることだからな
織姫(現実)
そうですか
さして興味がないのか、織姫はすぐに視線をショーケースへと戻した。
そこにあるのは、赤色の水晶のような石が嵌め込まれたペンダントと、それの青色バージョン。
どちらも照明の光を跳ね返して、美しく光り輝いている。
観客モブ
そのペンダント、素敵ですよね
急に背後からかけられた声に慌てて後ろを振り返ると、そこには店員が立っていた。
観客モブ
よろしければ、つけてみませんか?
織姫(現実)
え、でも・・・
駒沢雷
つけてみるといい。
どーせ、乃依の方も時間がかかるだろうからな
織姫(現実)
では、お願いします
観客モブ
かしこまりました
頭を下げた店員がショーケースを開けると、青色の石が嵌め込まれた方のペンダントを取り出した。
観客モブ
お客様のように、肌の色が白く上品な方でしたら、こちらの方が似合いますよ
駒沢雷
確かに、似合うな
織姫(現実)
そ、そうでしょうか・・・
自なさげにそう言った織姫は、自分の胸の上で輝く青色の石をじっと見つめた後、恐る恐る店員に尋ねた。
織姫(現実)
・・・あの、赤色の方もつけてみてもよろしいでしょうか
観客モブ
もちろんでございます!
どこか楽しそうにそう言った店員はすぐに赤い石のペンダントを織姫に手渡した。

織姫は綺麗な顔立ちをしているため、どちらの色のペンダントでも綺麗だが、青色の方がその美しさが際立っていたような気がする。
駒沢雷
こっちも似合っているな
観客モブ
はい!
どちらのペンダントもお客様にとてもよくお似合いです!
しかし、やはりお客様の上品さを出すためには、青色のものの方が・・・
それを聞いた織姫は意を決したように、店員に笑いかけた。
織姫(現実)
こちらの赤色の方を一つ、いただけますか?
観客モブ
え、赤色の方をですか?
青色の方ではなく?
織姫(現実)
はい。
赤色の方をいただきたいです
観客モブ
で、ではこちらへ・・・
店員は織姫が赤い方のペンダントを選んだことにまだ納得がいっていない様子ではあったが、すぐレジの対応を始めた。
その後ろで一人残された雷が、別の店員に声をかける。
駒沢雷
すみません
観客モブ
はい
駒沢雷
ーーー
観客モブ
かしこまりました
その店員が頭を下げたところを確認した雷は、織姫の様子を伺う。
どうやら店の奥から戻ってきたらしい乃依と一緒に、レジ前で店員と話し込んでいるようだ。
この分だと、戻ってくるまでもう少しかかるだろう。
観客モブ
お待たせいたしました
駒沢雷
あぁ、ありがとうございます
ようやく終わったららしいそれを、雷はポケットに入れた。
それとほぼ同時に織姫たちが戻ってくる。
織姫(現実)
すみません、お待たせしました
駒沢雷
気にするな
駒沢乃依
あれ、帝は?
駒沢雷
外で逆ナンされてたからな。
置いてきた
駒沢乃依
あーね〜
そういうことは過去にも何度かあったのか、仕方がなさそうにため息をついた乃依に連れられ、織姫たちは店を後にした。
出たところにあるソファーでは、すっかり疲れ切った様子の朝日が座っている。
朝日は織姫たちの顔を見るなり、安心したように顔を緩めた。
酒寄朝日
大丈夫だったみたいだな
駒沢乃依
まぁね〜。
てか、帝またナンパされてたの?
酒寄朝日
まぁな。
織姫は何かいいもんでもあったか?
織姫(現実)
はい。
赤色のペンダントがあったので、そちらを購入しました
駒沢乃依
店員さん泣いてたよね~。
青い方も似合うのに~って
織姫(現実)
青い方も大変素敵だったのですが、あいにく予算の方が・・・
酒寄朝日
確かに、ここのアクセサリーはちょっと高いからな。
それなら俺が・・・
駒沢雷
織姫
織姫(現実)
何かを言いかけた朝日を押し除けるように、雷がその前に立つ。
その手には、先ほどの話題にも出ていた青い石が嵌め込まれたペンダントがあった。
織姫(現実)
え、雷さんこれって・・・?
駒沢雷
赤い方も似合っていたが、青い方も似合っていたからな。
俺からの気持ちだ
織姫(現実)
で、ですがこんな高いもの・・・
駒沢雷
構わない
織姫(現実)
でも・・・
駒沢乃依
いいじゃん、もらっておきなよ。
兄貴が誰かに贈り物をするなんて初めてだし🎵
酒寄朝日
確かにそうだな。
雷が渡さなかったら、俺が買ってくるところだったんだから、もらっておけ
どうやら、雷が渡さなかったら朝日が買ってくるつもりだったらしい。
そのことに若干苦笑しながら、織姫はそれを受け取った。
織姫(現実)
ふふっ、ありがとうございます。
雷さん。
大切にしますね
駒沢雷
あぁ・・・
手の中でキラキラと光を放つペンダントを見た織姫は、今日1番の笑みを浮かべた。
いつものような上品な笑みとは少しだけ違う。
心から笑っているような、眩しい年相応の笑顔に、3人は一瞬言葉を忘れた。
織姫(現実)

みなさん、どうかされましたか?
酒寄朝日
い、いや!
次の場所にでもいくかー!!!
駒沢乃依
つ、次はどこにいくー!?
織姫(現実)
お二人とも、元気ですね。
ねぇ、雷さん。
・・・雷さん?
駒沢雷
・・・なんでもない。
早くいくか
織姫(現実)

はい!
この時、なんてことないような顔をしている雷の耳が、先ほどの乃依と同じくらい赤くなっていたことは、気づかなかったことにしよう。
読者と雷だけの秘密だ。
今回の話も読んでいただき、ありがとうございます!
⭐️や🩷がたくさんついていて、とても嬉しいです!

次の話は、乃依と帝メイン?の話になる予定です
今回の続きですので、デート回になりますね
次の話は新しい⭐️か🩷がそれぞれ15個付いたら、投稿します!

コメントなども受け付けております!
たくさんコメントしてください!

次は⭐️が75個
  🩷が15個を超えたら投稿します!
織姫
先日、アンケートを取らせていただきましたが、たくさんの方がこの話が進んでいくことを楽しみにしていらっしゃるようですね
かぐや
かぐやも嬉しい!
ね、彩葉!
彩葉
うん。
次の話もよろしくね

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