第12話

KASSEN
620
2026/04/13 11:00 更新
気絶した芦花、真美の代わりにヤチヨとリュンヌ加入の元、執り行われるKASSEN。
安心安定のブラックオニキスが勝つのか。
それとも、異例の速さでのし上がっていくかぐや、いろpチームが勝つのか。
戦いの火蓋が今、切って落とされた。
帝アキラ
ま、とりあえず、俺らはいつも通りに行くか。
織姫、城の守りは任せるぞ
乃依
櫓は任せといてよ。
織姫の出番はないかもしれないけどね〜
あぁ、いつも通りミリオンを倒しておいてくれ
織姫
ふふっ、お任せくださいな
ブラックオニキスは織姫を城の守りに残し、それぞれ別のレーンへ。
ブラックオニキスの十八番、トライデントスタイルだ。
忠犬オタ公
『おぉっと!!!
ブラックオニキス、それぞれ別のレーンへ!』
乙事照琴
『トライデントですね〜』
忠犬オタ公
『複数の敵にも一人で相手にしないといけない、トライデント。
これは完全に・・・』
乙事照琴
『かぐや、いろpチーム、舐められてますね~』
一方、かぐや、いろpチームでは・・・。
彩葉
・・・で、どうすんの?
作戦とか
かぐや
ガーって行って、シュタタタタタタ!!!!!
そんで、バーン!!!
ヤチヨ
りょ~
リュンヌ
何言ってるのか、よくわかんないの
櫓を取るため、かぐやと彩葉、ヤチヨとリュンヌに分かれて別のレーンへ。
攻めたブラックオニキスとは違い、定石とも言われるスタイルだ。
忠犬オタ公
『かぐや、いろpチームは定石スタイルを選択!!!』
乙事照琴
『このままだったら、かぐや、いろpは帝と。
ヤチヨ、リュンヌは乃依とぶつかりますね〜』
忠犬オタ公
『さぁ、かぐや、いろpチームはブラックオニキスに勝てるのか!?!??』
熱気に満ちた声を聞きながら、かぐやと彩葉はそれぞれ巨大なカラスと、ハンマーの上に飛び乗った。
そのまま、櫓のある一番上のレーンを目指して順調に空へと飛び上がる。
その道中、かぐやが不思議そうに首を傾げた。
かぐや
ねえ、彩葉!
彩葉
何?
かぐや
なーんで、織姫はレーンに出てこないの一?
彩葉
織姫は武器が糸だからね
かぐや
糸?
彩葉
そ。
糸武器は扱いが難しい上に、攻撃範囲が広い。
だから、仲間を巻き込まないようにするために、基本は一人行動なの
かぐや
一人・・・
彩葉
もし、櫓取られてもすぐ対応できるようにって、城の守りを任されているみたい。
最後の防波堤みたいなもんだよ
かぐや
なるほど〜。
・・・あれ?
でも、かぐやたちが櫓を取らない限り、織姫は暇になるんじゃ・・・?
彩葉
あぁ、その間はね・・・
彩葉が説明しようとしたその時、ブラックオニキスの城がある方の観客席から、悲鳴が上がった。
そちらの方を見ると、宙へと舞い上がる中立NPCことミリオンたち。
かぐや
い、彩葉!?
何あれ!?!?!?
彩葉
心配しなくてもいいよ。
あれをやってるのは、織姫だから
確かに、ミリオンの方をよくよくみてみれば、太陽の光に反射する銀色の何かが見える。
それが、桜の花びらとなって消えていくミリオンたちと相まって、どこか幻想的な光景だった。
乙事照琴
『織姫のウルトラ技が決まったー!!!』
忠犬オタ公
『織姫の十八番、竜巻です!
鮮やか!!!』
かぐや
すっご・・・桜吹雪じゃん
彩葉
あぁやって、仲間が常にウルトラ技を打てるように、ミリオンを倒しまくることが織姫の役割なんだって
かぐや
へー・・・おわっ!?!??!
そんなことを話していると、下から無数の矢がかぐやや彩葉に向かって放たれる。
どうやら、強制着陸ポイントに来てしまったようだ。
彩葉
これ以上は飛べない。
降りるよ!
かぐや
ラジャー!
3本勝負で始まったブラックオニキスと、かぐや、いろpチームのKASSEN。
いろpこと彩葉が、帝アキラの妹であることが判明したり、かぐやの奇策がハマって一失報いたり。
様々な予期せぬことが起こったが、さすがは王者。
一対一と、少々辛い状況に追い込まれたものの、全員が冷静だった。
俺と乃依と織姫でヤチヨ、リュンヌを止める
織姫
私も出れば良いのですね。
お任せください
あぁ、織姫はリュンヌの方を頼めるか?
織姫
わかりました
乃依
帝ちゃん一人でだいじょ〜ぶ?
帝アキラ
おう
そう言って、拳を突き出す帝。
それを見た雷と織姫は何も言わずに、拳を合わせた。
乃依
しょーもな
乃依も呆れたようにそう言いながら、拳をあわせる。
そうして、王者は超新星と最後の負を開始した。
ヤチヨ
私の相手は乃依さんと雷さんなんだ〜
乃依
まぁね〜
もう、手加減はしないぞ
ヤチヨと相対する乃依と雷。
帝アキラ
やっほー、彩葉。
かぐやちゃん
彩葉
かぐや、行ける?
かぐや
もっちろん!
かぐや、彩葉に相対する帝。
どちらも、どこかにこやかな雰囲気が流れる中、織姫とリュンヌだけ、異様な空気を放っていた。
リュンヌ
織姫!
次は負けないの!!
織姫
ふふっ、そんなに勝ちたいのであれば、勝ちくらい譲って差しあげますが?
リュンヌ
そんな譲ってもらった勝ちに興味はないの!!!
織姫
そうですか
にっこりと微笑んだ、織姫は4本の糸を煌めかせた。
対するリュンヌも、自身の武器である一対の扇を取り出し、挑戦的な笑みを浮かべる。
織姫
では、本物の勝利を目指して頑張ってくださいまし
リュンヌ
言われなくても!
こうして、織姫とリュンヌの戦いが始まった。
二人の武器的に、近距離なら圧倒的リュンヌに。
中距離なら両方に、遠距離は織姫に軍配が上がる。
つまり、リュンヌは近距離にさえ持ち込めれば勝機があるということ。
織姫もその武器的不利がわかっているため、距離を取ろうと後ろへ下がる。
リュンヌ
逃がさないの!
織姫
逃げるつもりはないのですが
リュンヌ
もっと本気でくるの!
織姫
なんのことですか〜
リュンヌ
きぃー!!!
リュンヌの攻撃を軽くいなしながら、柔らかく微笑む織姫にリュンヌは不満の声をあげた。
リュンヌ
なんで本気でこないの!?
織姫
私が指示されたのは、リュンヌさんを止めるだけですので
そう言って笑った織姫は、またリュンヌの攻撃を易々と交わした。
本来得意であるはずの遠距離でも、全く攻撃しようとしてこないその様子は、どこからどう見ても手を抜いているようにしか見えない。
リュンヌ
ちゃんとこの前みたいに全力でやるの!
織姫
この前とは状況が違いますから
リュンヌ
織姫は指示されたことしかできないの!?
織姫
そんなことはありませんよ〜
リュンヌ
嘘つきなの。
自分でちゃんと考えないとダメなの!
織姫
失礼ですね。
自分で考えての行動ですが?
織姫の糸が、リュンヌの頬を掠めた。
しかし、リュンヌはそのことに関しては何も言わずに扇を振り上げる。
リュンヌ
自分で考えての行動じゃないの!
今の織姫は、指示に従っているだけなの!
その瞬間、二人の間に実況の声が強く。
忠犬オタ公
『ヤチヨ、雷、乃依!
相打ちで残機を使い果たし、退場!』
乙事照琴
『勝利の行方は、生き残った織姫、帝。
そして、かぐや、いろp、リュンヌに委ねられた〜!!』
それを聞いた織姫は、少しだけ困ったように笑った。
織姫
そういえば、こう言った場合については何も聞いてませんでしたね
リュンヌ
なら、リュンヌと全力で戦うの!
織姫
ふふっ、お断りします
くるりと回った織姫が、リュンヌの攻撃を交わす。
しかし、隠れていたもう一方の扇までは避けられず、織姫の体に線を引いた。
リュンヌ
やっと、触れられたの
織姫
ほんとですね。
すごいすごい
リュンヌ
心がこもってないの!
織姫
ちゃーんとこめましたよ?
リュンヌ
嘘つくなの!!!
叫んだリュンヌの手から、扇が空を舞う。
それは、まるでブーメランのように空中で円を描き織姫に襲いかかる。
織姫
ふふっ
それを、綱糸で受け止めた織姫はどこか楽しそうに笑みをこぼした。
リュンヌ
何を笑ってるの?
織姫
すみません。
・・・よっ
扇を弾き返しながら、にっこりと微笑んだ織姫。
リュンヌ
バカにしてるの!?
織姫
してませんよ。
ただ、少し楽しいなと
リュンヌ
楽しい?
なんのことを言ってるの?
織姫
いえ別に。
少し懐かしいな、と思っただけです
何やら意味深なことを言っている織姫に、リュンヌは首を傾げた。
その時の織姫は、今まで見たことないくらい綺麗で、美しくて、儚くて。
それでいて、どこか楽しそうにも見えた。
リュンヌ
織姫
・・・あなたは、姉さんに似ていますね
リュンヌ
なんの話なの・・・?
織姫
・・・そう。
私の大好きな姉さんに
リュンヌ
姉さん?
織姫には姉がいたの?
織姫
えぇ。
病弱で、あまり話すことはできませんけど
リュンヌ
・・・そんなお姉さん、放っておけばいいの
織姫
リュンヌ
だって、そのお姉さんは、話もできないのでしょ?
そんなお姉さんにいる価値なんて、ないの
その瞬間、柔らかく微笑んでいた織姫の顔から、笑みが消えた。
織姫
・・・あはっ
次の瞬間、わけもわからずにリュンヌの体から桜の花びらが吹き荒れる。
リュンヌが後ろを向けば、見えるのは銀色の糸。
どうやら、知らないうちに背後に鋭糸を忍ばせていたようだ。
リュンヌ
また、負けたの・・・
体が消える中、最後の最後で視界に入ったのは。
織姫
・・・ふふっ
いつもの笑顔で、消え入るリュンヌの方を眺めている織姫だった。
今回も読んで頂きありがとうございます!

ちょっとシリアスな展開になってきましたねー


あ、先に申し上げておりますと、「ブラックオニキスのお姫様」はすこーしだけ、後味悪い作品になるかもしれません!

そこはご了承下さい



さて、次の話も🩷⭐️が10個付いたら投稿します♪

どうぞ宜しくお願いします


追伸
Akariさん、いつもスポットライトありがとうございます

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