何…あれ…
胸糞悪い光景に思わずそう呟く。
服装からしてここのバレー部よね…?
なんでこんなことを…?
虐められている子の練習着はボロボロに刻まれ
ていていじめっ子達にハサミで切られたよう
だ。
後のことなど何も考えずに私はその場に突っ込
んだ。
何をしているのかなー?
私の静かな…けれど確かに怒っているその声に
一瞬いじめっ子達はビクリと体を揺らしたがす
ぐに
何よあんた!!
と言い返してくる。
今日バレー部に見学しに来たものですが
なにか?
...っ部外者が関わってくるんじゃないわよ!
都合が悪くなったらしい
リーダー格は私を思いっきり突き飛ばして
逃げていった
子分たちも
待ってよぉぉぉぉ
と続いて逃げていく。
いたたた...
思いっきり突き飛ばされて尻もちをついた
私はお尻を撫でながらゆっくり立ち上がってい
じめられていた子に話しかける。
ねぇ...大丈夫?
その子はまだうずくまってて泣きそうになって
いた。
う...うぅ...ごめんなさい...
そう言ってこちらを向いてきた女の子はとても
可愛くて守りたくなるような...私とは真反対
のタイプの子だった
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!