side：瀬戸

『 … 』



平野「 ねえ 、本当に俺で良かったの？」



『 うん 、ちょっと1人の勇気はなくて 笑 』



平野「 … 」

行けない 、まだ行けない 、と


グダグダしていたらもう7月 。


流石にメンバーにそろそろ行って来いと


言われて私は今 、紫耀と病室の前にいる 。


流石に1人で来るのは耐えきれなかった 。

『 … はぁーっ 、すぅっ 、』



" コンコンッ "



『 ジャニー社長 、瀬戸です 』



平野「 あ 、平野です 」



社長「 入りなさい 」

ガラガラ 、と扉を開けると


窓からの光がちょうどよく差し掛かっていた 。


ベットに横たわる社長は顔だけ


こちらに向けて優しく微笑んだ 。

『 … ご無沙汰してます 』



社長「 … なんだか
久しぶりだね 、そのコンビは 」



平野「 最近よくいろんなとこ
出かけるようになったんですよ 」



社長「 … ふっ 、そうか 。
随分と仲良くなったんだね 」



『 お陰様でなんとかやってます 、』



平野「 … あ 、そうだ 。ジャニー社長
なんかお水とかいりますか？
僕買ってきますよ！あなたもなんかいる？」



『 じゃあポカリお願い 』



社長「 MEは大丈夫だよ 」



平野「 分かりました！失礼します 、」

気を利かせて紫耀が出て行ってくれた 。


… ってだから気まずすぎん 、？！？！


多分 、私の中ではこれが社長と話す


最後の機会なんじゃないかって思ってた 。

社長「 … YOUは今の生活楽しいかい 、？」



『 … はい 、すごく 。
最近はみんな仲良くやってます 。
… King&Princeも 、凄く 、有名になりました 』



社長「 … FC会員は 」



『 … 40万人突破してます 』



社長「 … ははっ 、やっぱりYOUのいる
グループは凄いね 。すぐ人気になる 」



『 … ご期待に応えられて幸いです 』



社長「 … ありがとうね 」



『 いえ 。約束は約束です 』



社長「 手続きは滝沢にお願いしてあるよ 」



『 … 分かりました 』



社長「 … 本当に 、今までありがとう 」

… 約束とは何のためにあるのだろうか 。


守るためだとか破るためだとかどっちでもいい 。


もうこれで全部が終わるから私には関係ない 。