side:岸
若ちゃんの詳しい話によると 、
ジャニーさんは体の異変を感じて
急遽入院することになったらしい 。
え 、やばくね?かなり重症っぽい 、?
みんながマネージャーの車に乗り込んで
病院に向かってる最中に俺は電話をかけた 。
" プルルルップルルルッ "
髙橋「 … ?岸くん誰に電話してんの 、?」
『 しっ 、』
《 ん 、もしもし 》
『 もしもし?あなた?』
平野「 ! 」
瀬戸《 うん 、なに?》
『 今時間ある?落ち着いて聞いて欲しい 』
瀬戸《 今 … あるよ 、どうしたの?》
『 俺ら今ジャニーさんに会いに行くんだ 。
今日 、ちょっと救急搬送されたみたいで 』
瀬戸《 ……… 》
『 収録終わってからでもいい 。
今日中に東京 、帰ってこれないかな?』
岩橋「 ちょ 、それは
流石にハード過ぎるでしょ 、!」
神宮寺「 別にまだ重症かも何かも
分かんないんだから岸くん焦りすぎ!」
『 だって今ジャニー社長が居なくなったら
どうすんだよ 、!!!!あなた!!!!
ぜってぇお前後悔するじゃん 、!!!!』
いきなりのことで俺も頭が回ってなかった 。
ジャニー社長が消えたらどうなるんだ 、
この事務所は誰が引き継ぐの???
また安井くんたちみたいに報われない人が
出るのは絶対に 、絶対に嫌だ 。
そんな時 、握りしめていたスマホが
誰かに奪われた 。… 奪ったのは紫耀だった 。
平野「 あなた?… うん 、そう俺 。
大丈夫 、こっちは任せて 。… ジャニーさんさ 、
俺ら来たらなんて言うと思う?俺は
YOU 、本当に心配性だね 、紫耀だけに 。
なんて言うと思うんだけど 。… はあ?
うるせーよ (笑) … ん 、収録頑張って 、はーい 」
「「 … 」」
平野「 はい 、岸くんもうちょっと落ち着こう 。
俺らの偉大なジャニーさんだよ???
そう簡単に俺らの前から居なくなったら困る 笑 」
そうやってクシャッと笑いながら俺に
スマホを返してくる紫耀はきっと 、
ジャニーさんは大丈夫だって信じてる 。
… なんでそんな余裕が持てんだよ … 。
正直 、リーダーなのに自分のことすら
コントロールできない自分にイラついていた 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!