side:髙橋
あなたは撮影の時間が近づいても
戻って来る気配がなかった 。
30分開始遅らせてもらったけど 、
あーーーっ 、どうしよ 、何やってんのかな … 。
『 … 俺そろそろ探しに行ってくる 、』
岩橋「 そうだね 、俺も行く 」
岸「 出動ダァー 」
神宮寺「 岸くん何言ってんの?( )
じゃあ紫耀 、今だけ廉のことよろしく 」
平野「 … おう 」
俺と玄さんと岸くんとジンで楽屋周辺を
10分ぐらい散策したけど一向に見つからない 。
どこにいるかなんて分からないし
もしかしたら帰っちゃったのかも … 。
岸「 どこ行ったんだよ … 」
神宮寺「 あなたー?
かくれんぼおしまいだよー?」
『 赤ちゃんじゃないんだからさ 、苦笑 』
岩橋「 、、、もしかして 、」
『 ?!え 、玄さん?!』
いきなり玄さんが走り出した 。
俺らはそんな玄さんに
ついていくことしか出来なくて 。
向かった先は … 屋上?
『 … ねえ 、ほんとにいるの 、?』
岩橋「 … 多分 」
神宮寺「 (ゆっくりドアノブを回す)
… ダメだ 、あっち側から鍵がかかってる 」
岸「 " ガラガラッ " (軽々と窓を開ける) 」
『 ?!?!』←
岸「 はいないっすぅー (飛び越える) 」
岩橋「 岸くんさすが (同じく) 」
神宮寺「 いるかなー?(同じく) 」
『 ちょ 、みんな待ってよ!!!(同じく) 』
岸くんが軽々と近くにあった窓を開けて
そこからみんな屋上に出た 。
外は程よく風が吹いてて気持ちよかった 。
肝心のあなたは … え 、いた!!!!!
屋上に1人で寝っ転がってるじゃん!
だから俺もその横に寝っ転がってあげた 。
あなたを挟んだ向こう側に岸くん 、
その隣にジン 。そして俺の隣に
玄さんが何も言わずに寝っ転がった 。
瀬戸「 ……… 空ってなんで青いのかな 」
『 青いから 』
神宮寺「 雨が降るから 」
岩橋「 波長の短い青い光が
空いっぱいに散らばっているから (正解) 」←
岸「 水が溜まってるから 」
瀬戸「 ……… アイドルって
なんのためにあるのかな 」
神宮寺「 自分のため 」
岩橋「 ファンのため 」
岸「 未来のため 」
『 … いろんな感情を育てるため 』
瀬戸「 ……… なんで私っ 、、、泣 」
あなたはそれ以上何も言わなかった 。
もちろん俺らも 、何も " 言えなかった " 。
ただただ 、あなたの手を強く握りしめた 。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。