岸side
あなたちゃんの部屋は至って普通で
シー○リーズの石鹸の香りがする 。
あ 、なんで俺こんな実況してんだ 。
あなたちゃんをベットに寝かせて
一目散に部屋から出ようとすると
1つの写真立てが目に入った 。
『 … 』
瀬戸「 んんっ 、(寝返り) 」
『 (ビクッ) 』
ね 、寝返り怖え ……… 。
俺の目に留まった写真立てに映ってたのは 、
多分あなたちゃんが話してた " なにきん " 。
幼い紫耀も廉もいるからきっとそうだ 。
写真の中の7人はとびっきりの笑顔で笑ってて
それを見るとなんだか心が痛かった 。
俺はゆっくりと扉を閉め 、下に向かった 。
『 あなたちゃん寝かし終わりましたー … 』
母「 あら岸くん!ありがとね〜 、
さっ 、どうぞどうぞ!ご飯も食べていく?」
『 あ 、いやいや 、そんなお気になさらず … 』
母「 いいのよ〜!あの子ったらせっかくご飯
残しておいたのに絶対食べないんだから!」
『 … じゃあ 、甘えて 、、、』
ご好意に甘えて夜ご飯も食べることになった 。
いい人すぎないかあなたちゃんのマミー … !
料理を作ってる間に弟くんとも仲良くなった 。
太一くん 、小学5年生らしい 。
最近の若い子はいいねぇ 、、、。
… つか 、あまりにも歳離れてない?
『 あ 、えっとー 、翔太くん 、』
瀬戸(兄)「 あ 、はい 」
『 翔太くんは今何歳っすか?』
瀬戸(兄)「 俺ですか?30です 」
『 30 … ?まじっすか?!
全然見えないっす!』
瀬戸(兄)「 よく言われます 。まあ同級生に
あんな老けてる奴いたらそう見えますよね ( ) 」
『 老けてる奴?』
瀬戸(兄)「 知りません?室龍太 」
『 あっ 、同級生なんですか 、?!』
瀬戸(兄)「 はい 、大阪にいた時の
高校のクラスメイトです 」
『 そうなんですね 、すげぇ … 』
母「 ふふっ 、岸くん
不思議がってるでしょう?」
『 え?』
母「 小学5年生に22歳に30歳 、
いくらなんでも歳離れすぎよねぇ 」
『 あーっ 、気になり
どころではありました … 笑 』
瀬戸(弟)「 あのな!俺な!
養子って奴なんだぜ!」
『 え?』
瀬戸(兄)「 ちょ 、バカ!母さんも
何言ってんだよ 、いきなりすいません … 」
『 、、、あ 、いや 、』
母「 普段は言わないようにしてるんだけど
同じグループの子だから言っておかなきゃなって 、
3人とも 、全員血繋がってない養子なのよ 」
3人とも養子 、、、?ってことは
翔太くんも 、あなたちゃんも太一くんも 、
全員血が繋がってないわけ 、?
なんだよ 、それ 。わけわかんねえ 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!