side:瀬戸
楽しい日々はあっという間に過ぎて行った 。
みんなで川に遊びに行ったり 、
お忍びディズニーしに行ったり 、
キンプリといると笑いが絶えなくて 。
凄く 、凄く紫耀のことも好きが増してった 。
テレビを見ても 、全て前みたいに作り笑い
ではなく本当の笑顔で笑ってる自分がいた 。
海人の返信に既読をつけてから撮影を再開する 。
やっぱり私は仲間がいるから頑張れる 。
大丈夫 、私には強い味方がいるんだ 。
近づいてくる悪雲になんて興味すら無かった 。
スタッフ「 あなたちゃんお疲れ様〜 」
『 お疲れ様でした!』
スタッフ「 今日なんか
テンション高くない?お出かけ?笑 」
『 いやいや!ふつうに家に帰ります!笑 』
スタッフ「 またよろしくね〜 」
『 はい!またよろしくお願いします!』
スタッフさんたちに挨拶をして外に出る 。
夜の6時だけど5月だからなのか少し明るい 。
タピオカでも飲んで帰ろうかな〜なんて
考えていると 、私の車の近くで柱に
寄りかかってる人に目が行った 。その人も
こちらを見ていたらしく 、目があった 。
『 … え 、紫耀?笑 』
平野「 あ 、あなた!」
『 どしたの?いきなり 』
平野「 いや 、俺もここのスタジオで
撮影してたんだけど海人からあなたも
いるよーって連絡貰って待ってた!」
『 あ〜 、なるほどね!車 、乗る?』
平野「 いいの?」
『 そのために待ってたんでしょ 笑 』
平野「 バレたか 笑 」
紫耀を後部座席に乗せてエンジンをかける 。
あー 、なんか緊張するな 。変な匂いしない?
自分運転荒くないよね 、大丈夫だよね 。
優太がバイクの酔い激しいだけだもんね!!!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。