第42話

イヤモニが白色の理由㊷
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2020/10/17 11:52
貴方side
〜現在編〜
カフェに入ると私が予約席用に確保していた
テーブル席に既に4人は座っていた。
私は慌ててお水とお手ふきを持って行った。
小瀧望
小瀧望
すみません…。
急に。
あなた

全然大丈夫ですよ。笑

小瀧望
小瀧望
あっ…初めて会いますよね?
順番に紹介しますね。
小瀧さんは1番手前に座って私の目を見ながら
順番に今日一緒に来てくれた方を紹介してくれた。
重岡大毅
重岡大毅
…初めまして。
重岡大毅と言います。
小瀧と同じメンバーです。
神山智洋
神山智洋
神山智洋です。
同じくのんちゃんのメンバーです。
藤井流星
藤井流星
…藤井流星です。
俺も同じメンバーです。
よろしくお願いしますと頭を下げたメンバーさん。
あなた

…初めまして。
村井あなたです。
よろしくお願いします。

重岡大毅
重岡大毅
…濵ちゃんから聞いてて
それで俺らも会いたいなって思って。
そしたら小瀧がカフェに来たことある
って言ったんでなら今日行こかって…。
ホンマに急でごめんなさい。
あなた

大丈夫ですよ。
今日はもうお客様は居りませんので。

私がそう言うと重岡さんは良かった〜と言いながら
不思議なところに笑窪を出しながら笑った。
あなた

…笑窪、可愛い…。

重岡大毅
重岡大毅
ふぇっ……!
神山智洋
神山智洋
あぁ〜…
シャイ岡発動しちゃった笑笑
あなた

あっ!あっ、ごめんなさい!

小瀧望
小瀧望
全然!
あなたさんは悪くないですよ!
コイツがシャイなだけなんで笑笑
重岡さんは顔を赤く染めてしまった。
耳も赤くなっていてその熱を冷ますように
重岡さんは一気にコップに入っていた水を
飲んでしまった。
あなた

…お水入れますね笑

小瀧望
小瀧望
あなたさん!
新しい水を持ってこようとすると
大きな声で小瀧さんが私の名前を呼んだ。
慌てて近寄ると小瀧さんは何故かニコニコしていた。
小瀧望
小瀧望
…俺アイスコーヒー!
神山智洋
神山智洋
あ、アイスティーがいいです!
流星としげは?
藤井流星
藤井流星
…望と同じの。
重岡大毅
重岡大毅
……ん。俺も。
あなた

かしこまりました。
今準備しますね。

メニューを渡してないのに飲み物をオーダーした。
…そうじゃん、私何やってんの…。
メニューも渡さないでお水持ってこようとしてた
なんて…。
あなた

…やっば。

慌ててメンバーさんの飲み物を入れて持って行く。
あなた

お待たせしました〜。
アイスコーヒー3つとアイスティーです。

小瀧望
小瀧望
ありがとうございます〜。笑
飲み物を渡した後少し皆だけの空間にさせようと
お盆を持って下がろうとしたら
エプロンをキュッと誰かに引っ張られる感覚があり
振り返ると小瀧さんが引っ張っていた。
あなた

…何かありましたか?

特に注文を間違えてないから何だろうと思っていると
小瀧望
小瀧望
…一緒にどうです?
あなたさんも飲み物を持ってきて
お話しませんか?
俺たち、あなたさんに
聞きたいことあるし
渡さなきゃあかんものもあるんで…。
それにもっとあなたさんのこと
知りたいんすよ。
私よりはるかに身長が高いはずにに小瀧さんは
私に上目遣いでそう言った。
それがあまりにも可愛くて…
でも私もお皿を洗ったり色々としなきゃ行けない
事もある。
あなた

私まだ仕事があって…。

小瀧望
小瀧望
そうっすよね……。
分かりました…。
シュンと音が着くように落ち込んでしまった小瀧さん
を見ると流石にキッチンの方に向かうことが出来ず
あなた

…いいですよ。

そう返事してしまった。
小瀧望
小瀧望
えっ…?
あなた

…一緒にお話しましょうか。

小瀧望
小瀧望
ええの!!
やった〜!!!
パァ〜と効果音が付きそうな笑顔を見せて
小瀧さんは私が座る席を作ってくれた。
あなた

私も飲み物持って来ますね。

一旦離れてキッチン戻り暖かい紅茶を準備した。
ポットに紅茶を入れて別にコップを用意し
お盆に乗せて皆の席に向かって
小瀧さんが空けてくれた座席に座った。
私が飲み物を持ってくると皆がいっせいに
自分たちが注文した飲み物を飲み出したり
喋りタイムが始まった。
重岡大毅
重岡大毅
…あの聞きたいことがあって。
私の目の前に座っている重岡さんが
姿勢を正して私に向かってそう言った。
私も姿勢を良くして重岡さんが私に聞きたいことを
ちゃんと聞くことにした。
あなた

…なんですか?

重岡大毅
重岡大毅
…濵ちゃんのことです。
周りのメンバーさんも各々喋っていたことを止めて
重岡さんと私の方に向き直った。
重岡大毅
重岡大毅
俺の…俺らの知らない
濵ちゃんを教えて欲しいなって
思ったんです。
私の知らない崇裕。
もしかしたら皆の方が私よりも知っているかも
しれないのに…。
あなた

…私よりも兄組の皆の方が
知ってるかもしれませんよ。
それに私はもう…辞めてるから
崇裕の特別なこととかそういうの
もう長い間見れてないから
今話すことなんて何もありませんよ?

重岡大毅
重岡大毅
…ありますよね。
あるって信じてます。
あなた

…どうしてそんな自信があるんですか?

重岡大毅
重岡大毅
…俺はあなたさんを1度だけ
見たことがあります。
その時からずっと
俺はあなたさんを憧れとし
ずっと走り続けています。
…勿論今もです。
初めて知った事実に正直戸惑ってしまった。
重岡大毅
重岡大毅
…俺らがここに来たいって思ったのは
俺があなたさんに会って
あの時の事を話したいって
思ったのと
やっぱり幸せになって貰いたいんです。
濵ちゃんとあなたさんには。
ゴクッと飲み物を飲んだ重岡さんは
フゥ〜と息を吐いて優しく笑った。
重岡大毅
重岡大毅
…多分前にここに小瀧来ましたよね?
それで多分小瀧は小瀧なりの言葉で
想いを伝えたと思います。
あの時小瀧は何を言ったのか
俺には分からんけど…
多分同じ思いやと思うから。
大事なメンバーが大事な相棒と
また再会できるって思うと
俺も嬉しいんすよ…。
恋してるなって顔をして
1日頑張ってるし…
写真みて元気だしてリハーサル
に取り組んでいる。
どんなに厳しい状態でも
濵ちゃんは片時もあなたさんを
忘れたことはありませんでした。
…これもその一つです。
重岡さんが携帯を取り出して私に見せてくれた。
そこには前に淳太くんが見せてくれた
ブログの内容だった。
あなた

…前に淳太くんから
見せてもらったことがあります。
縦読みして愛してると読むことも
その時初めて知りました。

神山智洋
神山智洋
…Jrの時
2人の合言葉やったんですよね?
あなた

…はい。
松竹座の舞台が決まった時
緊張している私にこの言葉を
かけてくれました。
この時の私は縦読みとかそんなの
知らなくて…。
緊張しすぎて頭が回らなかったけど
それでもいつしかこの言葉が私たちの
合言葉になって会う度に…
仕事が決まった時に毎度毎度
抱きしめながら唱えてました。

重岡大毅
重岡大毅
…SNSの反応が凄くて
一時大荒れしたんすよ笑
愛してるって誰に?って。
ファンの皆さんには
ファンの皆さんに向けての
言葉やって慌てて訂正してたけど笑
濵ちゃんは全くそんなんなくて
ファンよりも、あなたさんなんすよ。
あなたさんにどんな形でも
届いて欲しくてこれを書いたんです。
SNSで大きく反応すれば
あなたさんも目にしたり耳にするから
それを信じて濵ちゃんは投稿しました。
…毎日。
あなた

…えっ?毎日?

神山智洋
神山智洋
言葉は違えど
俺らは分かるんですよ笑笑
…あぁ〜これもあなたさん
に向けての投稿なんやなって。
藤井流星
藤井流星
…あ、あと
これです。
ちょっと濵ちゃんには申し訳ないけど
あるライブの本番前の動画です。
藤井さんが携帯を私に見せてくれて
動画を再生してくれた。
そこには私が昔クリスマスプレゼントとして
あげた薄い紫色と薄い白色の宝石が付いた
ネックレスを手に取って
濵田崇裕
濵田崇裕
…大丈夫、大丈夫。
俺ならできる。俺らならできる。
大丈夫、大丈夫。
俺にはあなたが居る。
心にはあなたが居る。
……どこかにあなたが居て
見守ってくれている。
自分の胸にそのネックレスを近づけて
下を向いて目を閉じて小さな声で唱えていた
崇裕が居た。
小瀧望
小瀧望
これもJrから?
あなた

…いや
このネックレスを渡したのはJrだけど
こんなことは見たことないから
デビューしてからだと思います。
それか…私が辞めてからかもしれません。

崇裕はネックレスとかそんなの付けないって
後から聞いたから使わなかったら捨ててと伝えた時
これは宝物やから捨てへんよ。と
付けてる所は見たことなかったけど
毎回ズボンのポケットや財布の中に入れている
ことは知っていた。
あなた

…まだ持ってたんだ。

小瀧望
小瀧望
…濵ちゃんは
何があってもあなたさんから
貰ったものや思い出とか
そういうの全部忘れないし捨てへん
と思います。
あなた

…えっ?

藤井流星
藤井流星
…だって
濵ちゃんはあなたさんのとこ
ホンマに大好きで愛してるから。
重岡大毅
重岡大毅
…今度やる松竹座での
生配信ライブ何があっても
見てください。
あなた

…見るつもりですよ。笑

神山智洋
神山智洋
チケット買いましたか?
あなた

…まだ買えてないんです。
そろそろ買わないとですよね…。

まだ暖かい紅茶を口にして静かティーカップを
お皿の上に置いたら隣の小瀧さんが私の腕を
引っ張った。
小瀧望
小瀧望
…これどうぞ。
小瀧さんは自分のバックから白い封筒を私に
差し出した。
重岡大毅
重岡大毅
開けてください。
白い封筒を開けて中のものを取り出すと
そこには…
あなた

…これって。

神山智洋
神山智洋
チケットです。
…照史と淳太たちと一緒に
あなたさんのために用意しました。
藤井流星
藤井流星
濵ちゃんにとっても
見て欲しいと思うし
勿論俺らもあなたさんに
見て欲しいと思ってます。
…可愛い後輩が頑張ってるの
ちゃんとその目で見守ってください。
「お願いします」と全員が頭を下げた。
このチケットを貰ったから以上勿論見るし
なんなら自分のお金で買うつもりだった。
あなた

…勿論です。
楽しみにしときますね笑

下がっていた頭を全員が上げると皆は顔を見合わせて
笑いあった。


それから私たちは空が暗くなるまで話していた。
重岡さんから私は皆の先輩なんやからタメ語でいい
と言ってくれたがもう他人だし友達感覚でいいと
私に対してもタメ語でいいと許可を出した。
後もう少しで18:00。
小瀧さん達はまだ帰る様子もなく飲み物が進んで
いた。
あなた

…夜ご飯ここで食べる?

小瀧望
小瀧望
えっ!!いいの!!
神山智洋
神山智洋
平気?大丈夫?
あなた

うん笑
何食べたい?
簡単なのでいいのなら
パパっと作れるけど…。

小瀧望
小瀧望
あなたちゃんに任せる〜!
あなた

はーい!笑

一旦空になった皆のコップを下げて
冷蔵庫に何があったかを確認して
皆と食べる晩ご飯の準備をした。

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