第23話

イヤモニが白色の理由㉓
2,952
2020/09/27 04:11
貴方side
〜現在編〜
ヒルナンデスさんのロケが終わって1週間。
2人に出会って1週間が経った。
昨日のヒルナンデスではロケが行われた模様を
放送され今日は昨日のヒルナンデスのお陰で
カフェは大繁盛だった。

午前中も店の外で待ってくれる人が居て
午後も店の外で待ってくれる人が居て
やっぱりテレビの力って本当に凄いんだと思った。


丸一日のカフェの仕事も終わって
お店の片付けも終わって最後に
カフェの扉の札をOPENからCLOSEに変えて
店の外にある花に水をあげながら
甥っ子の保育園のバスを待っている時
桐山照史
桐山照史
よっ!
あっくんが店に来た。
あなた

…お店はもう終わったよ?

桐山照史
桐山照史
えぇー!嘘やん!!
あなた

ふふっ。
……特別だよ?

桐山照史
桐山照史
よっしゃ〜〜!!
ぱぱっと花に水を上げた後お店にあっくんを入れた。
キッチン近くのカウンターにあっくんを座らせ
水を出した。
桐山照史
桐山照史
……ほんまにあなたなんよな?
あなた

……あなたです。
変わってないね。あっくん。

桐山照史
桐山照史
……そうか?
結構変わったで?
あなた

えぇ〜?そうかな笑

桐山照史
桐山照史
じゃどこが変わってない?
あなた

ん〜……
この眉毛笑笑

桐山照史
桐山照史
笑笑笑
正解っ!!
あなた

ふふっ笑笑

8年前みたいに私たちは笑い合えている。

ついこの前の私からしたら考えられない。
桐山照史
桐山照史
……懐かしいな。
こうやって笑い合えんの。
あなた

……そうだね。

桐山照史
桐山照史
……緊張してる?
あなた

……うん。ちょっと。

桐山照史
桐山照史
ふは。
…実は俺も。
2人で笑いあって
あっくんがアイスコーヒー飲みたいって言い出して
私はそれを用意するためにキッチンに入ると
カフェのドアがカランカランと鳴って甥っ子が
入ってきた。
あなた

あっ……おかえり!

甥っ子「あなたちゃーーーーん!!!」
あっくんの方を見ると凄く驚いていた。
甥っ子はキッチンに入ってきて私の足に
飛びついてきた。

あっくん用のアイスコーヒーをトレイに置いて
片手で甥っ子を抱っこして
あっくんの所に持っていく。
桐山照史
桐山照史
えっ?えっ?……えっ?
あなた

ふふっ。
姉の子供。……甥っ子です。

甥っ子「拓哉っていうの!!」

最近人見知りも無くなって今はもう
あっくんに興味津々。
桐山照史
桐山照史
拓哉くんって言うんや。
…初めまして〜!桐山照史です!
甥っ子「あっくん!あっくん!」
甥っ子はあっくんの方に腕を伸ばして抱っこ
してもらいたいらしい。
一応あっくんに許可を取ると大丈夫やで!と
ニコニコの笑顔で甥っ子を抱っこしてもらった。
桐山照史
桐山照史
拓哉くん可愛ええなぁ〜?
甥っ子「あっくん、WESTのあっくんに似とるね!」
桐山照史
桐山照史
えぇー!知っとるん!?
甥っ子「……ん?あっくんはあのあっくんなの?」
桐山照史
桐山照史
せやで笑笑
あのあっくんやで。笑
甥っ子「……あなたちゃー!!あっくん!!」
あなた

笑笑笑
そうだね?あっくんだね笑笑

私と甥っ子の分の飲み物も入れて
あっくんの隣に置いた。
あなた

……用とかあったんじゃない?
あっくんがここに来たって事は。

桐山照史
桐山照史
……まぁな。
近くなったら淳太くんも
連れてこよっかなって……。
あなた

……分かった。
予約しとく?

桐山照史
桐山照史
ええの!?助かるわ〜!
レジ横の小さなカレンダーをあっくんに渡して
日にちを決めてもらう。
桐山照史
桐山照史
あなた〜!決めたで!
あなた

はーい!

テーブル席の片付けを一旦止めて
あっくんの方に近付き予約日を確認。
あなた

…10月2日と10月21日っと。

お店専用のカレンダーと私の手帳の日付に
紫のペンで書き込む。
桐山照史
桐山照史
……無意識なん?
あなた

んっ?

桐山照史
桐山照史
……紫のペン。
あなた

あっ……。

確かに私は無意識で紫のペンで書き込んでいた。
桐山照史
桐山照史
…無意識でも紫があるんやな。
愛されてるなぁ、濵ちゃん。
あなた

…そんなこと。

桐山照史
桐山照史
あるで。
…あなたも愛されてるで。
あなた

……えっ?

桐山照史
桐山照史
……楽屋でな。
濵ちゃん、いつもあなたの写真
見とるんよ。
スマホに入っている写真。
お互いがお互い愛し合ってんねん。
…ほんまにお前らの間に
8年間の空白あったんか?って
言うくらいや。
あなた

…そんなこと。

桐山照史
桐山照史
…ある、あるよ。
…それにな?
濵ちゃんと俺と淳太くんが
あなたのこと弟組に話しててん。
そしたら弟組がな?
会いたいってさ。…言ったんよ。
会って見いひん?
あなた

……弟組か。

ちゃんと会ったことはない。
でも1人だけ辞める直前に新しく入ってきた子を
見かけたことがある。
あなた

……重岡大毅、藤井流星。

桐山照史
桐山照史
……聞いたことあるやろ?
あなた

…うん。
でも、なんで?

会ったことないのに会ってみたいって言われても
それは不思議で仕方ない。
桐山照史
桐山照史
…そりゃメンバーと
一時期同じ時間を過ごしたんやで。
それに…
濵ちゃんと淳太くんと…俺を
落とした女や。
気になんない訳が無いやろ。
…今度連れてくるな?
あなた

…うん。

崇裕と淳太を落としたって多分
そっちの話のことだろう。


……ん?
あなた

えっ?あっくん…。

桐山照史
桐山照史
……んっ?
あなた

…俺もって?

桐山照史
桐山照史
ふは笑笑
俺はもう伝えるつもりはなかったけど
…俺も好きやった。
でも今は濵ちゃんとあなたを
応援するって決めた。
必ず連れてくるし
必ず2人を一緒にさせる。
…待っといてな?あなた。
あなた

……うん。笑

あっくんはそのままアイスコーヒーを飲み干して
少し甥っ子と遊んだ後にあっくんはお店を後にした。

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