第32話

イヤモニが白色の理由㉜
2,697
2020/10/03 07:53
貴方side
〜現在編〜
大倉くんから水を貰って吸入を済まして
横になっていた時
ゴソゴソと物音が聞こえて目が覚めた。
あなた

ん〜?

桐山照史
桐山照史
あぁー!ごめん。
起こしてもうたな?
あなた

ううん。大丈夫。
……今何時?

桐山照史
桐山照史
今午後4時。
体調は?大丈夫そう?
あなた

……うん。大丈夫。

桐山照史
桐山照史
よかった〜。
窓のカーテンを閉めたあっくんが私に気付き
あっくんはそのまま私の左側に座って
私のおでこに手を当てて熱があるか確認をした。
あなた

…さっき何度だったの?

桐山照史
桐山照史
言いませーん笑笑
あなた

えぇー!なんでよ笑笑

桐山照史
桐山照史
…言ったら怠くなるやろ?笑
あなた

何度かによる!笑

桐山照史
桐山照史
…後悔せえへん?
あなた

……ん。

桐山照史
桐山照史
……38.5。
今また体温計持ってくるから
ちょっと待ってて。
そんなに高かったんだと思うと確かに段々
気分が悪くなった。
桐山照史
桐山照史
はい…。
って気分悪くなった?笑
あなた

大丈夫…。

あっくんから体温計を貰って熱を測る。
今思えばそんなに眩しくないのに
どうしてカーテン閉めたんだろう。
あなた

あっくん
どうしてカーテン閉めたの?
そんなに眩しくないよ?

桐山照史
桐山照史
……色々な。
それだけ言ってあっくんはまた窓の方に歩いた。
桐山照史
桐山照史
…崇裕に会えるの
もしかしたら時間かかる
可能性が出てきた。
カーテンを少し開けて直ぐに閉めたあっくんは
カーテンを強く握り締めたまま小さく呟いた。
あなた

…なんで?

桐山照史
桐山照史
……追われてるわ。また。
さっき淳太くんが食材
買いに行く時外出たら
カメラ持っとる人が
数人居ったって。
…なんでこんな時に。
あなた

あっくん…。

桐山照史
桐山照史
…もう少しなんやから
邪魔せんといてや。
私のためを思って今でも下で待機している
カメラマンの人に向かってあっくんはそう言った。
あなた

…私は大丈夫だよ。

桐山照史
桐山照史
…えっ?
私の突然の言葉に驚いたあっくんが振り返った。
あなた

…時間かかってもいい。
私は待つよ。
崇裕の性格をよく知ってるから。
自惚れだけど
どんなにいい人が崇裕の前に現れても
必ず来てくれるって信じてる。
8年間の空白をこうやって今
繋いでる。
崇裕は簡単に諦める人じゃない。
…私待つから。
それに……
あっくんと淳太くんもいる。
大倉くん横山くんもいる。
どんな形でも皆は
私と崇裕を会わせてくれるでしょ?

桐山照史
桐山照史
……当たり前や。
あっくんの返事を聞いて直ぐに体温計が鳴った。
体温計が鳴ったら直ぐにあっくんが私の
左側に座って体温計を取り出したら直ぐに
あっくんは優しく体温計を私の手から取った。
桐山照史
桐山照史
…ん。よし。
お腹すいてる?
あなた

…ううん。

桐山照史
桐山照史
でも薬飲まなあかんからな〜。
あっ!あっくん特製の美味しいうどん
作ってくるわ!笑笑
あなた

ふふっ。懐かしい。

桐山照史
桐山照史
せやな。笑笑
体暖かくして待っとって?
あなた

はーい!笑笑

あっくんは立ち上がるのと同時に優しく
私の頭を撫でてくれた。
私の腕が少し布団から出ていたのもあっくんは
優しく布団の中に入れてくれたり
布団を引っ張って暖かくしてくれた。
あなた

ありがとう。

桐山照史
桐山照史
おん!すぐ作ってくるな?
あなた

うん。
楽しみにしてる。笑

桐山照史
桐山照史
おう!笑
パタパタと走って下に行ったあっくん。

私がJrの時風邪を引いた時があってレッスンに
来れない時が続いた時があった。
その時もあっくんと淳太くんと崇裕が家に来て
あっくんは仕事で遅くなる母親の代わりに
うどんを作ってくれた。

あのうどんが美味しかったのを今でも覚えてる。
そのうどんがまた食べられるって思うと
とても嬉しかった。

今度レシピ教えてもらおう。

あっくんが作ってくれるうどんを楽しみにしながら
待っていた。
























崇裕に会えるまであと…10日

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