貴方side
〜現在編〜
あれから皆が来るためのパーティーの準備を始め
無事に皆が来る1時間前に終わった。
料理も味見ができているものと
できてないものがあるからちょっと心配。
とりあえず今作ったのは
ピーマンの肉ずめと
パプリカのグラタンと
オムライスと
カレーと
色とりどりの野菜を2品
皆男の子だからなるべく多めに作ったけど
足りるかどうか心配だった。
甥っ子「あなたちゃん!オムライス食べたい!」
私は姉が帰って来るまでの間は甥っ子のお手伝い。
取れない食べ物を取ってお皿に入れてあげたり
食べさせてあげたりと色々。
横山くんや大倉くんがいるけれど
やっぱり知らない人もいるからちょっと緊張している
甥っ子。
甥っ子「…これ。」
甥っ子「…ん。」
甥っ子「…ん。横ちょも。」
器用に甥っ子を抱っこしたまま
お皿に甥っ子が食べられるほどのオムライスを入れて
そのまま大倉くんの隣の椅子に座らせた。
村上くんのアイスコーヒーを冷蔵庫から出して
机の方に持って行く。
すると横山くんが私の腕からコーヒーをとって
そのまま村上くんに渡した。
横山くんの話が気になって早めに料理を作り上げ
直ぐに横山くんの方に向かった。
横山くんは皆とはちょっと離れて
いつも使っている1人席に座ってコーヒーを
飲んでいた。
私はその隣の椅子に腰かけて横山くんの方に向いた。
横山くんだけが動いていたら何も始まらない。
私もちゃんと動かなきゃ。
やっと動きだしたんだから。
8年前の閉じていた想いを。
やっと崇裕への思いに素直になれた私が
動かなかったら何も始まらない。
想いを伝えると共に
私もやらなきゃいけない事があると思うから。
横山くんの言葉のきっかけで
私はヒルナンデスの取材に応じるにした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!