貴方side
〜現在編〜
今日はジャニーズWESTの皆が打ち上げに来る日。
夕方から夜遅くまでずっと打ち上げを行うため
今日は午前の仕事はせずにずっと準備をしていた。
そして約束の時間がもう間もなく。
料理もほぼ完成して飲み物も整った。
そんな時…
淳太くん筆頭にジャニーズWESTが入ってきた。
あっくんは机に並べてある料理を見て
目を輝かせてはお店のデコレーションを見て
子供みたいにはしゃいでいた。
目の前に凄い勢いで走ってきた小瀧くん。
そのまま重岡くんたちに引っ張られてたけど
本人はずっとニコニコだった。
夕方からはちょっと贅沢かなって思いながら
あっくんによって注がれていくコップの中の
お酒を見ていた。
隣と正面とでカランコロンとコップが重なる音を
聞きながら淳太くんが言ったことを考えていた。
「頑張れよ!」ってあれは何?
何に対しての「頑張れよ!」なの…?
隣に来た重岡くんと乾杯して2人で椅子に座った。
重岡くんは私の言葉と重ねるようにそう聞いた。
…いや多分、わざとなんだと思う。
私が人に聞く前に自分で考えろってことだと思った。
小瀧くんは自分が持っていたグラスを私のグラスに
自分から近づけてそのまま口にした。
安心したように優しく笑った小瀧くんは
重岡くんを引っ張って重岡くんが座ってた所に
腰掛けた。
2人のコントに上手く返しが出来なかったけど
そのお礼として2人に私の得意料理を
お皿に分けてあげた。
先に食べた小瀧くんは私の手を取って
目を輝かせながらそう言ってくれた。
私も嬉しくて思わず笑ってしまった。
小瀧くんから空いたお皿を貰って
グラタンを入れていると隣に淳太くんが立った。
私の頭に手を置いてあっくんの方に戻って行った
淳太くんの後ろ姿はどこか寂しさが溢れていた。
慌ててグラタンを入れてまたすぐに
小瀧くんの方に戻って行った。
それでもずっと淳太くんの後ろ姿や顔色が私は
ずっと気になっていた。
神山くんと藤井くんが淳太くんの方に近付いて
行った時重岡くんは急に真剣な表情になって
淳太くんの耳元で何かを囁いた。
その時淳太くんはさっきみたいに優しく笑って
いつも通りに戻った。
重岡くんはいつものウザ絡みを今度は
小瀧くんに標的を変えて絡んできた。
ギャハギャハのような効果音がつきそうな
笑い方で笑う重岡くんの目の下には
あの時見せてくれた笑窪が顔を出していた。
私は思わずその笑窪をつんつんと指で触った。
途端重岡くんは神山くんの方に思い切り走っていき
そのまま神山くんに抱きついた。
そこでまた皆で笑って素敵な時間を過ごした。
崇裕がここにいたら更に笑えていたのかな。
でもきっと今日来れなかった分
更に私たちは笑えるんだと思う。
過去の私はきっとこの質問に絶対にNoと答えていたに
違いない。
でも今なら…
そう思えるようになったのはきっと
8年越しに素敵な仲間に出会えることが出来たから。
NEXT STORY ①〜予告編〜
私は「独り」になった。
学校でもずっといじめにあって不登校になった。
バイト生活をして家を支えていたつもり。
でもそんな生活も
…ある出来事のせいで大きく変わった。
「交通事故で両親が亡くなった」から。
心も沈んでしまい何もかも上手くいかない私に
手を差し伸べてくれたのは
沖縄の離島に住んでいるおばあちゃんだった。
おばあちゃんの一通の手紙により
私もそこの離島に引っ越すことに…。
そこで出会った友達は…
皆、皆優しくて暖かくて…。
中でも1人……
橙「あなた、海行こう。」
桐山照史、彼だけが特に1番
私に優しくしてくれた。
そんなことされたら、期待しちゃうよ…。
橙「俺、あなたのためやったら
何しても構わへん。相手を傷つけても…。」
橙「あなた、ここに来てくれてありがとう。」
沖縄恋愛 coming soon……
NEXT STORY ②〜予告編〜
ある時誰かが言った。
紫「ホンマにしげちゃん休日何してるか
分からんわ笑笑」
赤「俺、プライベートは徹底してんねん笑」
橙「家どこに住んでんの?」
赤「ん〜…基本的には屋根はないかな?笑笑」
橙「おい!外住んどんぞ!マネージャー笑」
メンバーすら誰も知らない
センター、赤色の重岡大毅のプライベート。
いつもは明るく振舞っていたしげも
裏では苦しんでいたんだね…。
赤「…よっ!来たで〜。あなた。」
赤「…プリンセスって王子様のキスで
目覚めるんやって。
なら俺が今からキスしたらあなたも
目覚ますやろ?」
プライベートを隠す理由【赤】coming soon……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。