第24話

💜17
604
2024/03/16 14:31
ワルプルギスが開かれることになったらしい。
今回の従者はディアブロに譲り、私は加速と神速の訓練を続けた。
クロエ
クロエ
はぁ!
(なまえ)
あなた
っ!
負け、無い!!
今はクロエと時間停止内で訓練をしている。
やっぱり時間を操れる者同士、勉強になる。
ヴェルグリンド
ヴェルグリンド
そこまで。
かなり成長したわね、あなた。
(なまえ)
あなた
ありがとうございます、ヴェルグリンド様。
クロエ
クロエ
ほんと、強いよ…。
同じ時間を操るスキルを持つ人の中で一番苦戦したかも…。
(なまえ)
あなた
フー…。
私も勉強になりました。
ありがとうございます。
クロエ
クロエ
全然良いよ。
天魔対戦のために、私も強くならないと駄目だしね!
ヴェルグリンド
ヴェルグリンド
もうすぐ大戦が始まるわ。
最初よりずっとマシになったから、魔王でも目で追えるものなんて3人もいないでしょうね。
(なまえ)
あなた
それなら、少しは全力に…。
ヴェルグリンド
ヴェルグリンド
充分過ぎるわよ。
本当に、貴女は努力家ね。
(なまえ)
あなた
ゼギオンや紅丸、ディアブロに勝てない。
こんなところで止まってはする何時か負ける。
ヴェルグリンド
ヴェルグリンド
その心がけは褒めるわ。
リムル様が帰ってこられた。
そして、魔王の中に裏切り者がいるらしい。
リムル
リムル
幸いにも敵は動き出したばかり。
故に、ルミナスと連絡を取ると同時に転移門を利用をして救援に向かう。
向かうのは…
(なまえ)
あなた
リムル様、我侭を承知で申し上げます。
どうか私に出陣の許可をください。
リムル
リムル
あなた…。
よし、紫苑とアダルマン達を連れて行け。
ルベリオスを頼んたぞ。
私の我侭なのに…。
(なまえ)
あなた
感謝致します。
必ずや、防衛してみせましょう。
リムル
リムル
紫時衆トキカケも連れて行くんだろ?
気をつけろよ。
(なまえ)
あなた
ありがとうございます。
リムル
リムル
紫苑、お前の妹を精一杯サポートしてやれ。
紫苑
紫苑
勿論です!
魔王ダグリュール、私では勝てないかもしれない。
でも、私は1人じゃない。
紫苑と一緒ならどんな敵でも…。
ルミナス
ルミナス
天使軍如きに応援を寄越すとは、リムルの奴も心配性だの。
確かに我等が敗れば人間共も危険になるだろうが……過保護すぎではないか?
こんなに早く手を打つとは、妾も思わんなんだわ。
(なまえ)
あなた
いえ…リムル様は魔王ダグリュールが裏切り、ここに攻めに来ると予想されています。
紫苑
紫苑
その防衛の為に私達が応援に参りました。
ルミナス
ルミナス
直ぐに皆を集めよ!
対策を話し合うとしようぞ!
軽い晩餐が用意され七曜の老師や聖騎士のアルノー、ルベリオスの主力となる者たちが集められた。
(なまえ)
あなた
集まってくださり感謝します。
今回は話があり、皆様に集まっていただきました。
アルノー
アルノー
話?
紫苑
紫苑
魔王ダグリュールの裏切りです。
魔王ダグリュールが裏切り、この地に攻めに来るとリムル様は予想されています。
この国が滅べは西側諸国は壊滅的でしょう。
アルノー
アルノー
馬鹿な…。
魔王ダグリュールが動いたならば、天と地にて挟み撃ちされる。
背後の守りが無い以上、ここを破られたら中央も落ちるぞ!
聖騎士団の代表のアルノーが驚愕し、呻き声をあげる。
そりゃそうか、人間にとってコレは何時死んでもおかしくない状況になるかもしれない…いや、なったか?
まぁ、かなりまずい状況に変わりない。

だが、魔人の貴族達は動揺していない。
最悪の場合、人間達を切り捨てるのか…。
ルミナス様も考え込んでいるし、一足先に並列存在を向かわせて足止めをしようか…。
私がそんな事を考えていると
ルミナス
ルミナス
静まれ。
ルミナス様の一声にて、アルノーは黙り、他の者達も冷静化を取り戻していた。
ルミナス
ルミナス
妾は、人間がどうなろうが正直どうでも良いのだ。
どうせ直ぐに増えるのだから、多少減ったとて問題は無いというのが本音よのぅ。
そう、増えるならば、の話じゃ。
敵が全てを滅ぼすと言っている以上人が生き残るという保証は無い。
故に、妾はこの地を守るべきだと考える。
これは、決して人間共の為ではない。
貴様らは逃げれば良いと言うが、我等だけ生き残り天使軍と我らのみで勝負になると思うか?
他の魔王共も、自分の領土の領民を守るべく戦っておる。
それが、契約というものもあるが、王たる誇りがあるのだろう。
ギィは兎も角…ラミリス、ミリム、レオンそして新参のリムルまで。
妾も同じ。
これは、魔王としての誇りにかけて、天使に背を向ける訳には往かぬのだ。
新参のリムルは、いち早く魔王ダグリュールの裏切りを見抜くと応援を寄越した。
それなのに、我等だけ逃げましたでは、この後誇り高く生きる事など出来ぬようになる。
我等は、生きる為に生きているのではない!
誇り高くあるからこそ、貴族でありません王なのだ!
勝つことを優先し、その方策を考えよ!
我等に勝利を!
貴族
うおぉぉぉぉぉ!!!!
我等に勝利を!!!
流石はルミナス様だ。
ルミナス教の神なだけはある。
ルミナス
ルミナス
魔王ダグリュールは時間停止を使ってくるであろう。
そうなれば、我等は殆どの者が動けなくなる。
じゃが、それは我等だけの話じゃ。
ルミナス様がこちらを見た。
(なまえ)
あなた
私は時間と空間を操れます。
紫苑も、スキルの共有で時間を操れなくもないので私達と私達の部隊にお任せ下さい。
貴族
本当に大丈夫なのか…?
(なまえ)
あなた
魔王リムル様の最高幹部、聖魔12守護王はご存知ですか?
貴族
あ、あぁ。
(なまえ)
あなた
私も紫苑も聖魔12守護王です。
アダルマンも聖魔12守護王になっても可笑しくないほどの実力はありまります。
そして、私の称号は【時空王タイムロード】です。
時間と空間のことなら御任せを。
それから着々と作戦を練っていると、ルミナス様がふと、質問を私に投げかけてきた。
ルミナス
ルミナス
そういえば…あなたよ、ラミリスの迷宮のような事は出来るのか?
(なまえ)
あなた
出来ますが、範囲指定が必要です。
それと、ラミリス様ほど強力な力は無理です。
出来て死者復活が限界です。
アルノー
アルノー
凄い…!
これなら勝てるかも…!
(なまえ)
あなた
ですが、それをするにはそれに集中する必要があり攻撃には参加出来ません。
ルミナス
ルミナス
そうか…。
それは最終手段として…。
そして、大体の作戦が決まった。
魔王ダグリュールの相手は私と紫苑、ルミナス様がする。
そして、魔王ダグリュールが時間停止を使ってきた場合は私が主力となり戦う。
最終手段として、私が範囲を指定し辺り一帯を迷宮化…つまりルミナス様や聖騎士団、私達の部隊の者達が死んで私が蘇らせるという力技。
出来るか不安だが…やるしか無い。
ヴェルダ
『今の状況を教えてあげるよ。
ボクの愛する娘……魔王ミリムが、ボクに逆らう魔王の一角を滅ぼした。
そう、滅んだのは魔王リムル。
新参だが、君達人間に最も馴染みのある魔王だね。
魔王の2柱はボクの古き友であり、ボクに恭順の意を示してくれた。
ボクに逆らう残りの魔王は、たったの4柱だ。
最後まで諦めずに戦うのも良いけど、諦めるなら苦しませないで死を与えるよ。
絶望し苦しむくらいなら、さっさと死を選んだ方が良いんじゃないかな?
君達人間の住むそれぞれの国家の首都に対して、7日目に神の雷を落とす事にする。
だけど、それまでは手出ししないと宣言しよう。
理解出来るかな?
苦しまずに死にたい者は、逃げ隠れたりせずに首都に滞在すると良い。
ボクは慈悲深いからね、約束は必ず守られるだろう!』
は…?
リムル様が、負けた…?
だが、魂の回路は途切れていない。
つまり、リムル様は滅んでない。
重症になったか、行動不能か…。
大丈夫、リムル様にはディアブロやウルティマちゃん達がついてる。
負けるわけがない、私達の主は最強のスライムだから。
紫苑
紫苑
リムル様が…敗北ですって…?
このでまかせを…!!!
(なまえ)
あなた
落ち着いて、この怒りは魔王ダグリュールにぶつける。
リムル様が負けるわけがない、そんな事誰でもわかってる事。
確かに腹立たしいが、今は暴れてはダメ。
紫苑
紫苑
っ…はい。
紫苑を冷静にした後、私はダグラ達を呼んだ。
(なまえ)
あなた
お前達、身内だが…戦えるのか?
無理なら今のうちに…
ダグラ
ダグラ
当たり前ですぜ、姐さん!
親父だろうが叔父貴だろうが、ぶっ殺してやりますぜ!
リューラ
リューラ
おうよ!
姐さんに鍛えられた俺達の力、見せてやる!
デブラ
デブラ
ふぇーっふぇっふぇっ!
腹が鳴るってもんでやんす!
(なまえ)
あなた
それを言うなら、『腕がなる』だろ…。
まぁ、心配ないな。
ところで、叔父貴とは?
リューラ
リューラ
親父の弟です!
2人いるらしく、1人は副官をやっているんですが、もう1人は見た事がありません。
(なまえ)
あなた
ダグリュールの弟か…。
強敵だろうな。
ダグラ
ダグラ
何でも、ヤバいくらい切れた人物らしく危険だから封印されてるそうですぜ?
デブラ
デブラ
まぁ、俺達に任せてもらえば、余裕でやんすよ!
不安になるな…。
にしても、危険で封印まで…。
今回はソイツまで連れてくるかもな…。
油断はするつもりは無いが、手加減もなしで行こう。
アダルマン
アダルマン
しかし、武人肌のダグリュール殿が裏切るとは…なかなか信じ難いですな。
紫苑
紫苑
まぁ、ヴェルダと名乗る者と知り合いだったようだし、何かシガラミでもあったのだろうさ。
(なまえ)
あなた
ヴェルダ…ヴェルダ・ナーヴァと同じですね。
紫苑
紫苑
ヴェルダ・ナーヴァ??
(なまえ)
あなた
紫苑、知らないの?
この世界を作った竜種でヴェルドラ様やヴェルグリンド様の兄ですよ?
アダルマン
アダルマン
可能性はあるかもしれませんが、今葉目の前の戦いに集中しましょう。
(なまえ)
あなた
そうですね。
紫苑
紫苑
フッ今思えば、わたし達もかなり丸くなりましたよね。
(なまえ)
あなた
ですね。
紫苑はオーガの時の事を言ってるのだろうが、デブラが変な解釈をしたらしく…
デブラ
デブラ
ええ?
紫苑様もあなた様も全然太ってないでやんすよ!?
紫苑
紫苑
クソボケが!!
殺すぞ!!
(なまえ)
あなた
馬鹿者が。
息の根を止めるぞ。
と、2人で怒鳴るとデブラは
デブラ
デブラ
ご、ご褒美でやんす…。
と、言って気絶した。
兄2人も羨ましそうに見ている。
なんなんだよ…。
紫苑
紫苑
《あなた、こいつ等なんですか…。
あれ程怒鳴って、なのにご褒美?
恐ろしいんですが…。》
(なまえ)
あなた
《紫苑に同感。
こいつ等、私と訓練してるときもこんな感じなんですよね…。》
さてと、切り替えて…。
魔王ダグリュール、過去にはヴェルドラ様とタイマンで張った事もある強者。
私も認められているが、まだまだ弱者。
どこまで通じるか知らないが…やるだけやってみよう。

私は迫りくる巨人軍を見据えながらそう考えた。
数では勝ってるが、質は向こうが上。
ジャイアントオーガにサイクロプス、ヘカトンケイルにティターン族、圧倒的強者だ。
紫苑の案で骸骨兵士ボーンソルジャーをを先に行かせて後から攻めることにした。
なんか、紫苑が給料の話でショックを受けていたが…何かあったか?
装備ならあるのに…。
紫苑の部隊は紫紺色の全身鎧フルプレート、私の部隊は藤色の全身鎧フルプレートを身に着けてあるのに…。
アダルマン
アダルマン
では、紫苑殿。
先制攻撃で私とあなた殿が撃ってもよろしいのですな?
紫苑
紫苑
良かろう、許す。
存分に暴れるがいい!!
(なまえ)
あなた
ふふっ。
アダルマン、やりますよ。
アダルマン
アダルマン
はい。
では、深く味わうがいい。
古の極大魔法を…!
爆覇流星嵐テンペストミーティア
(なまえ)
あなた
私も、負けてられない。
紫空の終焉リラ・ブレイク】!!
私は薄紫の魔力弾を敵の方に投げ込み魔法を発動させた。
魔力弾は膨張し、破裂して、雑魚を消し去った。
(なまえ)
あなた
全然減らない…。
改良が必要だな…。
今度ヴェルドラ様に付き合ってもらうか…。
アダルマン
アダルマン
流石の技術ですな。
(なまえ)
あなた
アダルマンもな。
さてと…
(なまえ)
あなた
紫苑、行くぞ!!
紫苑
紫苑
勿論!!
アルノー
アルノー
姿が変わった…!?
アルノーがそんなことを言っているか気にせず、ダグリュールのもとに向かった。
改めて気付いたことは、こいつ等はまるでオークロードに従う豚のような感じだということ。
仲間の死を恐れない、ただ王が示した敵を殺すだけ。
まぁ、オークロードとは比べ物にならないほど面倒くさいが…。
(なまえ)
あなた
《紫苑、隙を作って欲しい。
1〜2秒でいい。
試したいことがある。》
紫苑
紫苑
《わかりました。》
はぁぁ!!
ダグリュール
ダグリュール
ふんっ!!
身体は硬そうだな…。
貫けるか…?
紫苑
紫苑
《あなた!!》
(なまえ)
あなた
《ありがとう、紫苑。》
紫斬煌炎撃アマランス・ブレイク
私は大鎌でダグリュールに斬り掛かった。
ダグリュールはギリギリで気付き、心臓は狙えなかったが…
ダグリュール
ダグリュール
グッ…儂の肩を貫くとは…。
(なまえ)
あなた
貫ける。
なら、行ける。
ルミナス
ルミナス
あのダグリュールを貫いた…?!
これからが本番だ…!!!

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