~校舎~
学校に着くと周りからの怖がられるような、少し距離を置かれているような雰囲気。
必然的に下を向き俯いてしまう。注目されるのは慣れていない、そして注目されるのは少し苦手だ。それが例え知人だとしても
寮は違うのに俺を心配してくれる友達も居る。だからきっと大丈夫だ…
そうだ、こんなに明るくなれるんだから。心配する事なんて無い。
~教室~
話しかけてくれたクラスメイトに対し感謝の言葉を伝えている途中、目から涙が一粒零れ落ちた。
俺がそう言うと、周りから他のクラスメイトも集まってきて…
等々…沢山の言葉を掛けてくれる。
昼食は要らないけど…
…オレアニデス
そんなこんなで1年生全員が集まって、ホリデーについての説明会が始まった。
心当たりがある俺はピクッと肩を跳ねてしまった。
右後ろにいるトレイの方を見ると目が合った。どうやらトレイもこっちを見てたみたい。目で「放課後購買前で」という事を伝え、学園長の方に向き直す。
しかし俺は学園長の話等一切聞かずに
故郷のエペルの事を考えていた。
あぁ、何にも聞いてないや
どうしよう、重要事項だったら。
真面目でいようって決めたのに!
折角お兄ちゃんっぽくなれたかな~
とか思ってたのに‼
そんなこんなで事件の事もすっかり忘れ
明るいクラスメイトのおかげで楽しい
学校生活を送ることが出来た。
*
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!