無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第5話

嫌われたくない病
私は、半分勢いに任せて
音駒の黒尾さんとお付き合いすることになった。


告白されてすぐは、気持ちが薄くて。

付き合うって何をしたらいいんだろとか。

漫画みたいに甘いこと言われたらどうしようとか。


なんか…頭いっぱいだった。






初めてちゃんと目を合わせた食堂。






私が倒れるのを後ろから支えてくれて

世界が逆さまになって

黒く深い瞳に吸い込まれそうになった。





あの日からなんとなく。

胸のドキドキが取れない。






私が愛想だけいい女だってたぶん知らない。

匂いフェチの話しはしたけど、
ゲーマーだったり漫画ばかり読んでるオタクだとも知られてない。



マネの仕事中。

黒尾さんが私に話しかけたり
触ったり寄り添ってくれるのが本当はすっごく嬉しい。



でも、私は…

それを素直に喜べない。
恥ずかしいからなのか、素っ気なくしてしまう。




初日も今も他の人には、普通。

褒めたりカッコいいって言ったりできる。

ニコニコしてボトル渡せる。




けど、黒尾さんを意識してから

簡単なことなのに上手にできない。








清水先輩は、私が本当にいいと思うなら付き合ったらいいって背中を押してくれた。


マネのみんなも
黒尾くんカッコいいから甘えてみたらって。


厨ニ病だろう事を含めて

心配も応援もしてくれた。






音駒で一番の仲良しは、黒尾さんじゃなく研磨。





研磨とは同じゲームを持ってて
休み時間に意気投合して遊ぶようになった。

話しやすくて

ゲームで攻略したいポイントも同じで
気兼ねしないし楽しい。



はたから見たら研磨も彼氏に見えるかも?






でも違う。

黒尾さんの瞳に吸い込まれそうになったあの時と違う。





研磨も応援してくれている。
夜久さんも。

何人かはメアドを交換した。




黒尾さん、学校でもモテるらしい。

学校での様子を教えてくれるって。






ふと、思った。


『あ、バレーじゃない黒尾さんって私は見れないんだ。』








好きかもよくわからない相手なのに

年が違っても同じ高校生。



でも、放っておくと…

この人とちゃんと逢ってお話しできる頃には、少し大人になった私達なんだ。





そう思うと胸が苦しくなった。





『普段の黒尾さんが見れないのが寂しい』

『もっと私だけ見てほしい』

『たくさん話したいしたくさん愛されたい』

『私が辛い時一番に支えてほしい』






少女漫画読みすぎたかな。

彼氏になってくれるなら、たくさんしてほしいことが出てきて…溢れて止まらなくなる。





初日。黒尾さんは言ってくれた。

『離れてると伝わらないこともあるだろうし言いたいことは遠慮せずになんでも言えよ。』って。





でも、私…誰かと付き合うの初めてで…
こんなに重たく、愛されたい女だって解ったら嫌われちゃうかも。


嫌いになってほしくないのに

どうしようもなく愛情を欲していて

黒尾さんの理想になりたいってモヤモヤする。







もし、私がキスしたいって言ったら

黒尾さんはキスだってスマートにしてくれちゃうのかな。







好きかもよくわからない彼氏。

なんとなく付き合ったら彼氏。



とりあえずで好きになれるか試したかった彼氏。






黒尾さん、本当に私のこと好きかな。







付き合う?って

そのままお願いしちゃったけど。





よく考えたら好きとか言われてない。





え、ふざけてたゲームとか。

嘘告みたいなやつとか。





あわよくばこの機会にヤりたいだけとか。


全然好きじゃなかったらどうしようっっ








夜、お風呂終わってから自販機の所で少し話そうって言われてて…

逢いに行っても、どんな顔して行けばいいんだろ。









嫌われたくないっ