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第10話

贈り物。
※黒尾side※







キースマークの一件では、かなり怒られた。

あなた自身もだし、
烏野キャプテン含め周りのヤツにも。







あれだけハッキリ付けたし

虫除けくらいにはなっただろう。






あなたも最初はとてつもなく困っていたが…

数日経つと少し違った。


『痕が薄くなってきました』


それはあなたにとって喜ばしいことの筈なのにどこか寂しそうな声。





遠くに離れてしまっても…



いや、離れているからなのか、

俺の独占欲が顔を覗かせてきて止まない。












「あなた、代わりのシャツまた送るから届いたらまた…あなたの服もなんか送って。」

『え、うん。わかった!』








毎日する電話で
こんなやり取りをした翌日だった。






部活が終わって、制服を着る。

部室を出たところに
いつも見かける黒猫がいて

そいつが赤色のリボンがついた首輪をしてたんだ。








研磨『とうとう飼い主が決まったのかな』



研磨の何気ない言葉に胸が熱くなった。

首輪の付いた猫。
たしかにそれは誰かが飼っている証。


まだまだ外猫ではあるが
誰かが見てくれているなら世話も心配ない。

そんなたった1本の首輪が与える安心感。





なんとなくあなたを思い出した。






研磨はよく、あなたと一緒にオンラインでゲームをやっている。

モンスターを倒して素材集めるやつ。
なんか武器とか装備品作るのに協力してやるらしい。

たまに、研磨の部屋に遊びに行くと

オンラインのゲーム中、携帯で繋いだ音声チャットが聞こえててあなたとの会話が筒抜けになる。

色恋みたいなのはなくて、真剣に攻略を考えて何度もボス戦に挑んでいく。

そんな、一面も記憶に新しい。





電車に乗る前。

ふと、駅前のジュエリーショップで目が留まった。




ショーウィンドウには、saleの文字。

赤色の宝石が付いたネックレスが展示されていた。


そんな俺に気付いたのか、研磨が声をかけてきて


研磨『あなた、赤好きだと思うよ。
   装備品も赤いの多いし、紅色みたいなの集めてるっぽい。』



人の頭ん中覗いてんのかって
一瞬、怖くなるが…幼なじみってそんなもんか。

俺も素直になんでも言えるの研磨だけだしな。



「でも、早々にネックレスって…
 よくある事かもだけど重くねー?

 猫に首輪つけるみたいで…なんかな。」


研磨『つけちゃえばいいじゃん。首輪。
   女の子ってそう言うの好きそうだし。

   君に首ったけ。
   相手への独占欲。
   束縛しておきたい気持ちの表れ。

   ネットで検索してもクロそのものじゃん。』



さりげなく…俺の事ディスってね?

意味が…と言うよりも
なんとなくだけど…


「似合うかなって、考えてた俺も重症だな。」





ーーー買ってくるから待っててくれ!

そう言って小遣いはたいて買っちまった。
勢いだけで少し背伸びしたソレ。


何個か出してもらった同じ作りのネックレスで

1番紅いやつ。







家に帰ってすぐ。
慣れない手紙を書いた。

いつも話す相手なのに手紙になるだけで緊張する。

なぜか少し他人行儀。
丁寧語になってしまうことに1人で笑った。




身代わりのシャツと共に同封し、

もちろん。
ネックレスも同じく梱包した。

あなたが受け取ってくれる時を想像した。






「喜んでくれっかな。」