蓮side…
俺が引越しする1週間前
母「蓮…話があるからこっち来て」
夜遅くに帰ってきたお母さんが俺を呼び
リビングに行くと
真剣な顔をしてお父さんとお母さんが座ってた
『なんだよ…、』
もう子供じゃないから分かる
今から話す内容がいい話じゃ無いことを…
母「…あのね、」
目に涙を溜めたお母さんが
俺をじっと見つめて小さな声で
話し始める
母「お父さんとお母さん…離婚するの、」
理由はお母さんの不倫が原因だった、
涙を溜めたお母さんが
"蓮はどっちに着いていく？"
お母さんの声は弱々しく
今にも消えてしまいそうだった
『…どっちにも着いていかねぇよ』
俺がそう言うと
お母さんは溜まっていた涙を静かに流した
父「そうか…なら一人暮らしの家を探さないとな、」
ずっと黙っていたお父さんが
そう言って俺に薄ら笑いかける
きっとお父さんも辛かっただろう、
ずっとお母さんしか見てこなかった人だから、
お母さんも俺が居たら
今の相手に迷惑だろ？
『うん、探すよ』
どっちかに着いてくと
どっちかに会いづらくなる、
俺はどっちも好きだから
どっちも選ばないよ
母「蓮…」
俺が部屋に戻ろうとすると
小さな声で俺を呼ぶ
大丈夫だよ、お母さん
俺はどこにも行かない。
『幸せになれよ、』
それからの1週間は本当に早かった、
あなたに引っ越すことも話せないまま
過ぎていった
もう親に甘えたくない、
"学費以外の生活費は俺が何とかする"
そう親に言って出てきた
生活する為に嫌いだったバイトも始めて
あなたに会いたい気持ちを
グッと我慢した、
.
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。