あなたside…
照くんに連れられて来た美容室
照「これにして下さい!」
照くんは美容師さんに写真を見せる
照「俺は向こうで座って待ってるね!」
そう私に微笑んで待合室に座る照くん
美「よろしくお願いします」
キラキラした笑顔で私に笑いかけてくる
眩しい…
『お願いします…』
顔が見えるのが嫌で長年伸ばしてきた前髪。
その前髪を何のためらいも無く切る美容師さん
前髪が無くなり世界が明るく感じた…
初めて髪の毛を染め
パーマもかけた
美「できました!いかがですか?」
『…えっ…』
これ…
本当に私?
照「どう?気にった?」
待合室で待っていた照くんが
私に近づいてくる
照「ふふ、超可愛いよ」
『大丈夫かな…?』
こんな髪の毛した事ない…
こんな姿で蓮に会って本当に大丈夫なのだろうか…
照「大丈夫!可愛いよ…」
そう言って私の頭を撫でて
お会計を済ませる照くん
『えっ!いいよ!私が出す』
慌ててカバンから財布を出そうとすると
照「メガネのお詫びだよ」
目を細めて笑う
『メガネはもういいよ…』
美容室を出て家の方向に向かう
照「明日から皆の反応が楽しみだね」
正直怖い…
こんなに顔を出す髪型した事ない…
照「あなたちゃんは可愛いよ?」
『えっ…』
照「ははっ、なんでもない!」
照「じゃ、俺電車乗って帰るね!」
『うん!今日はありがとう!』
そう言って私たちは別れた。
家に帰って蓮に謝ろう…
蓮はこんな私を見てなんて言うかな…
照くんみたいに可愛いって
言ってくれるのかな…
♠︎…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。