第11話

夕飯作り
79
2020/01/01 17:37
またしても被せるように大きな声が響く。


何故なら硝野さんの席の前に、犬井が立った為。
猫塚 颯太
猫塚 颯太
あれ、俺の出る幕無さそうだね。
世羅 ひかり
世羅 ひかり
座っとき、猫塚。
帰ってきたひかりが猫塚に促す。


その猫塚の顔は、


少しムッとしたような顔に見えたのは、


気のせいなのだろうか。


うん、気のせいかな。


いつも通りの気が抜けた顔だし。
硝野 紫暮
硝野 紫暮
い、犬井くん…!
犬井 透
犬井 透
俺の班ね、今女子が一人なの!
もし良ければどうかな??
硝野 紫暮
硝野 紫暮
わ、私で、お邪魔にならなければ…
犬井 透
犬井 透
ならない!よしっ!良いよね!?
クラスメイト
おーう、いいぜー。
美愛
美愛
よろしくね!硝野さん!
硝野 紫暮
硝野 紫暮
は、はいっ…
世羅 ひかり
世羅 ひかり
ほんっと、二人のしぐれは、
対照的やなぁ…。


そして、時はどんどん流れて行き、


キャンプ当日。
バスで乗ること2時間。


大きなキャンプ場へと着いた。
阿彗 時雨
阿彗 時雨
うわぁ~バンガロー沢山ある~!
世羅 ひかり
世羅 ひかり
しーちゃん!虫除けスプレーしてからにしときや!
阿彗 時雨
阿彗 時雨
はっ、そうだった!
猫塚 颯太
猫塚 颯太
うぉー、あそこでご飯食うの?
楽しそうだなぁー!
阿彗 時雨
阿彗 時雨
そだねー、
猫塚には包丁握らせないけど。
猫塚 颯太
猫塚 颯太
酷い!
だって想像しただけで指切りそうだし。
先生
先生
はい!
他のクラスと混ざらないようにね!
先生
先生
荷物を置いたら夕飯の準備をするので、ここの炊事場に集まること!
先生
先生
はい、一旦解散!
全員
はぁーい!
と、皆が自分のバンガローへと荷物を置きに行く。


ちなみに、クラスで女子は半分に分けられた。


バンガロー1には、


私と、ひかり、硝野さん、咲希と美愛と羽華。
バンガロー2には残り半分の女子が。
うちは全員仲の良い人達だし、良かった。
阿彗 時雨
阿彗 時雨
あれ、就寝班の班長って誰?
羽華
羽華
確かひかりじゃなかった?
世羅 ひかり
世羅 ひかり
せやでー!頼りないかもしれへん(笑)
咲希
咲希
それは無い!
むしろひかりで良かったよ~!
美愛
美愛
それなー!
阿彗 時雨
阿彗 時雨
だってよ。
世羅 ひかり
世羅 ひかり
それは照れるわ~(笑)
と、盛り上がっているとこ、


ひっそりと、話題に入れずにいる硝野さんに、
阿彗 時雨
阿彗 時雨
えっと、大丈夫?
硝野 紫暮
硝野 紫暮
はっ、はいっ!大丈夫ですっ。
阿彗 時雨
阿彗 時雨
そっか。
実は、硝野さんは女子の中でも背が高くて、


私は少し見上げるような形なんだけどね。


うーん…やっぱこういう皆で!っていう行事は、


苦手だよね…。
世羅 ひかり
世羅 ひかり
しーちゃん!硝野さん!
炊事場行かんと先生に怒られるで!
阿彗 時雨
阿彗 時雨
はいよー!
硝野 紫暮
硝野 紫暮
い、今行きますっ!
阿彗 時雨
阿彗 時雨
ごめんね!話し掛けちゃって!
硝野 紫暮
硝野 紫暮
いえ!こちらこそ心配させてすみません…!
阿彗 時雨
阿彗 時雨
ううん!
と、やっぱり、少し気にかけてしまうのは、


私の人柄の良さかな~(笑)


ま、なんてね。
皆で向かうと、


どうやらクラスごとに炊事場は分かれていて、


炊事場にはうちのクラスメイト達が集まっていた。
先生
先生
班員確認して!いなかったら報告!
世羅 ひかり
世羅 ひかり
えっと、しーちゃんと、猫塚と。
あれ、町谷くん…
町谷 朔
町谷 朔
ごめん、ここ。
世羅 ひかり
世羅 ひかり
あぁおった!大丈夫やな!
本当に気配がない人っているんだ…


あ、失礼だけど。


でも、それはそれでメリットありそう(笑)


あれ、ちょっと前向きか。


これは失礼すぎるわ。
先生
先生
まぁ、夕飯なんで!
ありがち、カレー作りまーす!
全員
やっぱり!!?
阿彗 時雨
阿彗 時雨
何となく、分かってた。
世羅 ひかり
世羅 ひかり
うんうん。
猫塚 颯太
猫塚 颯太
甘口ー?
町谷 朔
町谷 朔
辛口が良い。
阿彗 時雨
阿彗 時雨
いや、意見割れるの早すぎ。
先生
先生
中辛です。
犬井 透
犬井 透
丁度いいー(笑)
阿彗 時雨
阿彗 時雨
さてさてさて!
猫塚 颯太
猫塚 颯太
レーーッツ、クッキーング!
世羅 ひかり
世羅 ひかり
なんでやねん、子供かいな。
町谷 朔
町谷 朔
ナイスツッコミ。

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