またしても被せるように大きな声が響く。
何故なら硝野さんの席の前に、犬井が立った為。
帰ってきたひかりが猫塚に促す。
その猫塚の顔は、
少しムッとしたような顔に見えたのは、
気のせいなのだろうか。
うん、気のせいかな。
いつも通りの気が抜けた顔だし。
そして、時はどんどん流れて行き、
キャンプ当日。
バスで乗ること2時間。
大きなキャンプ場へと着いた。
だって想像しただけで指切りそうだし。
と、皆が自分のバンガローへと荷物を置きに行く。
ちなみに、クラスで女子は半分に分けられた。
バンガロー1には、
私と、ひかり、硝野さん、咲希と美愛と羽華。
バンガロー2には残り半分の女子が。
うちは全員仲の良い人達だし、良かった。
と、盛り上がっているとこ、
ひっそりと、話題に入れずにいる硝野さんに、
実は、硝野さんは女子の中でも背が高くて、
私は少し見上げるような形なんだけどね。
うーん…やっぱこういう皆で!っていう行事は、
苦手だよね…。
と、やっぱり、少し気にかけてしまうのは、
私の人柄の良さかな~(笑)
ま、なんてね。
皆で向かうと、
どうやらクラスごとに炊事場は分かれていて、
炊事場にはうちのクラスメイト達が集まっていた。
本当に気配がない人っているんだ…
あ、失礼だけど。
でも、それはそれでメリットありそう(笑)
あれ、ちょっと前向きか。
これは失礼すぎるわ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。