第18話

三人の処分
78
2020/01/09 09:26
猫塚 颯太
猫塚 颯太
硝野さん、大丈夫!?
硝野 紫暮
硝野 紫暮
私は大丈夫です…それより…!
世羅 ひかり
世羅 ひかり
はーい、皆下がって~
阿彗 時雨
阿彗 時雨
ひかりー!もう良いー?
世羅 ひかり
世羅 ひかり
オッケー!
阿彗 時雨
阿彗 時雨
さてさて。
阿彗 時雨
阿彗 時雨
よーいしょっ!!
私は、思いっきりジャンプする。


そして、手を置いて上半身を上げ、


上へと上がった。
世羅 ひかり
世羅 ひかり
流石ぁ~バレー部エース。
猫塚 颯太
猫塚 颯太
運動神経良いのはダテじゃねーな(笑)
阿彗 時雨
阿彗 時雨
そんなことより…
先生
先生
ちょっと貴方達!!
どういうこと!?
ヒラヒラと手を振って来た町谷くんと、


血相変えて走ってきた担任。
世羅 ひかり
世羅 ひかり
町谷くん、事情は?
町谷 朔
町谷 朔
俺の知る限りは教えた。
後は、三人から聞いてもらうだけ。
阿彗 時雨
阿彗 時雨
あの、先生。
先生
先生
はい?
阿彗 時雨
阿彗 時雨
私が、彼女らに命令しました。
先生
先生
…!?
世羅 ひかり
世羅 ひかり
何言うとるん…!!
町谷 朔
町谷 朔
!?
咲希
咲希
ちが…
阿彗 時雨
阿彗 時雨
硝野さんが最初から気にくわなかった、ただその感情だけで、
阿彗 時雨
阿彗 時雨
彼女らにさせてしまった、
私のせいです。
実際、嫉妬していい気ではなかった私だし。


それに、どちらにせよ三人は、


友達だから。


庇わないわけには行かない。
猫塚 颯太
猫塚 颯太
何言ってんの阿彗、
先生、俺もです。共犯。
あーあ、


来るとは思ってたけど。


でも、二人の方が罪軽くなるって言うし、


助かったかな。
硝野 紫暮
硝野 紫暮
そんな、二人は…
世羅 ひかり
世羅 ひかり
ちょっとアンタ黙っとき。
今の状況見て物を言ぃ。
これ以上は庇った二人が可哀相や。
硝野 紫暮
硝野 紫暮
それでも。私は…。
硝野 紫暮
硝野 紫暮
先生。
世羅 ひかり
世羅 ひかり
何を…
先生
先生
はい?
硝野 紫暮
硝野 紫暮
私は、大丈夫です。
この通り、怪我もありません。
硝野 紫暮
硝野 紫暮
それに、実際、猫塚くんと阿彗さんからは何も受けていません。
硝野 紫暮
硝野 紫暮
どうか、このことは無かったことにしてもらえませんか。
私達の庇いを思いっきり踏み抜かれて、


中々にショックだけど。


もしこれでこの発言によって、


何もないことにしてもらえたのなら。


硝野さんには何も言えない。
先生
先生
それは…
先生
先生
出来ません。
先生
先生
少し、やりすぎですよ。三人。
先生
先生
猫塚くんと、阿彗さんからも、
事情は詳しく聞きます。
先生
先生
処分どうこうの話は、その後です。
私達が気にしていたのは、


彼女ら三人の処分。


もう既に、羽華と美愛は泣いていた。


咲希は下を見て、今にも泣き出しそうだった。


根まで悪い訳じゃない。


この処分が軽くなれば良いんだけど。
先生はその目的を見透かして、


少し微笑んでそう言った。
先生
先生
さて、三人と、猫塚くん、硝野さんと阿彗さんには話を聞きます。
先生
先生
ここからだと、
上よりもキャンプ場が早いかな。
先生
先生
それじゃあ、
来た道を戻っていきましょうか。
猫塚 颯太
猫塚 颯太
あー…先生。
先生
先生
はい?
猫塚 颯太
猫塚 颯太
すぐ後を追うんで、
ちょっと…先行ってて貰えますか?
先生
先生
良いですけど、早くね。
猫塚 颯太
猫塚 颯太
はい。硝野さん、ちょっと良い?
硝野 紫暮
硝野 紫暮
は、はい。
猫塚は、硝野さんに詳しく事情でも聞くのかな…?


意外とアイツは人想いだし。


先生には言えないことも聞き出すんだろう。
と、私達、猫塚と硝野さんを除き、


キャンプ場へと山を降りた。

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