第14話

閑話 アヴァロン・ル・フェ 後編
1,091
2022/08/19 21:00





トトロット
…よし、ここなら、誰の目にも付かないな。
トトロット
…ひとりぼっちの冬の戦争…か。
トトロット
付き合ってやれなくてごめんな、トネリコ。
トトロット
…でもやっぱり、戦いはしんどいよ…。





それが、妖精歴の終わり。


僕たちの巡礼の旅が、全て無意味になった時。


ひとりの救世主が、歴史から消えて、誰の記憶からも、忘れらてしまった時。





















マシュ
…ここは…オークニー?
マシュ
…あぁ、何か大切なことを、教えられたような…。
マシュ
……!
マシュ
……せん、ぱい…?
マシュ
……はい、マシュ・キリエライト、帰還しました。
マシュ
とても、長い旅をして、あなたに話したいことが、沢山あるのです。
マシュ
シフィールドのこと、妖精歴のこと。
マシュ
そして、私をここまで送り届けてくれた、救世主・トネリコの物語を。








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 なかのっち
………。
モルガン
ここに居ましたか、我が夫。
 なかのっち
………。
 なかのっち
……モルガン。
モルガン
はい。
 なかのっち
この国を、君の好きなようにしてくれ。
モルガン
………今、なんと?
 なかのっち
この国を君の好きなようにしてくれと言ったんだ。
モルガン
…何故です?あなたは…。
 なかのっち
…気が変わったんだ。
 なかのっち
君の作る国がどうなるか見てみたくなった。
モルガン
………。
モルガン
…もしや、あなたは…。
 なかのっち
おっと、ここから先は言わせないよー?
 なかのっち
…ここがブリテンじゃないのはわかってる。
 なかのっち
…でも君の願いを、俺は叶えたい。
 なかのっち
…この世に偶然なんてない。全ては必然でできている。
 なかのっち
俺が君を召喚したのも、必然だったんだ。
 なかのっち
…そして、君の夢を見たのも、きっと。
モルガン
………。
 なかのっち
たとえこの時が、刹那であろうとも。
 なかのっち
俺は君の、味方マスターでありたい。
モルガン
……よろしいのですね?
 なかのっち
ああ。覚悟は決まってる。
モルガン
…では、共に作りましょう。
モルガン
私とあなたの国を。
 なかのっち
……っ、ああ!












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私のブリテン。


私の妖精國。


…本当はもっと酷い国にするつもりでしたが、それは彼女が可哀想なので、少し優しく設定しました。


笑うことを赦します。


楽しいことを赦します。


繋がりを赦します。


発展を赦します。


どうかいつまでも、続くことを願います。




私は人理の裏切り者です。


楽園の使命に背いて、私の夢を叶えました。


汎人類史から、お客様が来ることもあるでしょう。



私の国はどうですか?


美しい国でしょうか?


夢のような国でしょうか?


そうであれば、これに勝る喜びはありません。


妖精國ブリテンへようこそ、お客様。


どうかこの風景が、いつまでも、あなたの記憶に残りますように。





アヴァロン・ル・フェ [完]




ここまで読んで下さってありがとうございます。



アヴァロン・ル・フェ、いかがだったでしょうか。



こちら、本編の約1割にも満たないぐらいの紹介でしたが、伝わりましたかね?


次からは本編に戻ります。お楽しみに。



FGOのシナリオは、ほんとにいいぞ。





それではまた( ´ ▽ ` )ノ

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