前の話
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ジリジリと暑い、太陽が照り付ける真夏の日。
こんな日は普通外に出て子供達と海や川にでも行き
キャッキャしてるのがいいのだろうけど…今の私にはそんな気力など…到底な…
窓ガラスを叩き割る音と共に、古い友人が入ってきた。
つか玄関から入れよクソ。
だめだ、反省する気ゼロ…
しかもこの調子じゃなにか出すまで…
帰らねぇだろうな…。
一応は黙らせた。
さて、何があるか。
炊飯器を見ると微妙にご飯が余っている。
冷蔵庫には…どうというものは無い…
キムチと納豆…野菜は玉ねぎと、きゅうりと…トマト…
よし、作れる。
まず細かく玉ねぎとキムチを切る、キムチは適量。
大きめのボウルに、納豆3パックと好みでカラシとタレを入れて、さっき刻んだキムチと玉ねぎを混ぜる。
ラップをかけて冷蔵庫で少し冷やす。
これでキム玉納豆はできた。
これだけじゃ寂しい気もするからまな板を洗って、余ってたきゅうりとトマトを冷やして切る。
モッツァレラチーズを添えてお皿に乗せる
。これはまぁ食べたあとのおつまみに取っておこう…。
出来上がった。
茶碗にご飯をよそって冷蔵庫から先程のキム玉納豆を取り出し、取り分けるための蓮華を持っていく。
支度が終わると真っ先にルミカが手を伸ばした
自分のご飯の上に納豆をかけて頬張る。
私も静かに手を合わせて食べ始めた。
余った納豆にラップを戻しながら冷蔵庫に戻した。
こうすると明日には辛さが引いてるのでまた違う味が楽しめる。
(そしてしばらくして…)
後々出したトマトやきゅうりを完食して友は満足そうだった。よかった。
そう言って彼女は帰っていった。
彼女が壊した窓から、逃げていくエアコンの空気に変り、生暖かく湿った空気が流れ込んできた。
今回のレシピ(3〜4人分)
納豆 3パック
玉ねぎ 半玉
キムチ お好みで(辛いのが苦手なら少なめ)
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!