カルマは今にも出久に掴みかかりそうな勢いで怒鳴り散らす
あそこまで言われてまだ嫌われていると気づかないのだろうか
何故あのあなたの表情を見て、脅されていると考えられているのだろうか
カルマは今にもオールマイトに飛びかかりそうだったので、寺坂と松村に羽交い締めにされ抑えられてしまった
茅野はボロボロと泣きながらオールマイトや出久達に訴えかける
すると、磯貝が前に出ると出久に近づく
そして、スっと前に出たかと思うと何かを出久に渡す
磯貝の手の中にはボロボロに砕けた九年前、あなたが毎日のようにつけていたカチューシャだ
出久はそれに見覚えがあった
自分が小学生の頃、あなたの誕生日にお小遣いで買ったものだ
あの日から、あなたはそのカチューシャをずっとつけていた
だが、それは目の前でボロボロに砕けている
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【八年前 E組の裏山】
あの日、あなたがE組の裏山にいると考えた磯貝達は超体育着を着て、裏山に来ていた
裏山には殺せんせーを外に出られないようにと張られた結界によく似ていた
そして、一歩踏み出し中に入った瞬間
磯貝と前原以外の全員が消えた
消えたメンバーを探そうと辺りを見回していると、前原は磯貝に話しかけた
磯貝は前原が指を指している方向を見た
そこには驚きの光景が
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。