第63話

〜四百六十二話〜
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2023/02/03 13:51
オールマイト
オールマイト
ここは……
オールマイトはE組メンバーに連れられ、やって来た場所に見覚えがある
九年前、仕事で超生物を殺した場所だ


そう、E組メンバーは出久やオールマイト達をE組の裏山に連れて来たのだ
中村莉桜
中村莉桜
忘れたとは言わせないよ
九年前、私らと殺せんせーの思い出の場所
中村はオールマイトを睨みつける
声には出さないが、カルマや岡野、寺坂もオールマイトを睨みつける


他のメンバーも睨みはしないがA組メンバーを眺めている


あの日、渚が殺せんせーの胸元に対先生用ナイフを刺した瞬間、オールマイトが空からやってきたかと思うと渚を突き飛ばし殺せんせーに拳をぶつけた


だが、渚が刺した後だったのでオールマイトに手応えはなく不思議に思ったが、事前から聞いていた情報では超生物は未知であると聞かされていたので、あまり気にとめなかった
オールマイト
オールマイト
もしかして、君達は
あの超生物に洗脳されていた生徒……
ビュンッ


オールマイトがそう言いかけると、オールマイトに何かが投げつけられた
オールマイトは驚いたように床に落ちている物を見る


すると、それは対先生用ナイフだが菅谷がペイントしたおかげで本物のサバイバルナイフに見える
そして、そのナイフを投げたのは岡野だった


岡野はカッとなると、周りが見えなくなり歯止めが効かなくなる
だが、今の岡野は冷静だが、目が血走っている
岡野ひなた
岡野ひなた
私達が何だって……!?
私達が洗脳されてた?
巫山戯るのも大概にして、先生は……
先生は何も悪くない!!
岡野は鋭い眼光でオールマイトを睨みながら大声で怒鳴る
すると、中村はそれに続き前に出る
中村莉桜
中村莉桜
私らはあんたのせいで全員ヒーロー嫌い
それがなくても嫌いだったけど、あんたのせいで壊滅的に嫌いになったよ
赤羽業
赤羽業
助けれなかった人なんていないみたいに……
俺らみたいな落ちこぼれにはヒーローは見向きもしない
それよか、メディアが勝手に言ってる事をまんまと信じて、俺らから最後の信頼を奪った
堀部糸成
堀部糸成
はっきり言う
お前達じゃ俺達のヒーローにはなれない
もちろん、あなたのヒーローにもな
全員が鋭い眼差しでオールマイトや出久達を見る
全員わけが分からない


何故急にこんな事を言われなくてはいけないのだろうか
オールマイトは何を知っているのか
耳郎響香
耳郎響香
うちらがあの子のヒーローになれない?
なんであんた達に決められなきゃいけないの
第一、あの子の変わりよう
あんた達が何かしたんじゃないの?
だが、耳郎も負けじと反論する
未だにE組メンバーのカルマ達があなたに何かをして、そしてあなたが変わってしまったのだと思っているようだ


すると、岡野や中村、カルマ、寺坂、前原は今にもキレそうだ
すると、驚く人物が岡野達を手で制しながら前に出た
神崎有希子
神崎有希子
あなた達が私達になんと言っても構いません
だけど、あなたちゃんを傷つけないためにももうあなたちゃんに関わらないでください
神崎だった
普段、あまり前に立って発言する事の少ない神崎が出た事は全員にとって意外だった


神崎はオールマイトや出久達に頭を下げる
緑谷出久
緑谷出久
僕達は姉さんを助けたい……
赤羽くん達がそうなように僕達だってそうなんだ
僕は姉さんはあの人達に脅されてあぁ言ったんだと思う
僕の知ってる姉さんはあんな事……
赤羽業
赤羽業
だからぁ、あなたを傷つけてるのはお前だって言ってんだろ!!
あなたを助ける?
あの人達に脅されてあぁ言った?
巫山戯るのも大概にしろよ!?

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