家臣:待ってください!朔弥様!
家臣:いや、そんなこと言われましても……
家臣:はぁ……わかりました。お気を付けて
ですが門限までには帰ってきて下さいませ
俺は今ある人のところに通っている
(こんなことあるのか……)
その人に一目惚れした
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家臣:優悠様、1回中にお入り下さい
朔弥様はじきにいらっしゃいますよ
家臣:珍しいですね、でも良かったです
家臣:少し元気なれたご様子なので……
僕が笛を吹いている時、その人は突然やってきた
話し相手が家臣しかいなかった僕にとってはすごく嬉しいことだった
その日からその人はやってくるようになった
家臣:早くいらっしゃって欲しいですね
ほんとに早くきて……
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家臣:優悠様!やっといらっしゃいました
家臣:朔弥様、お待ちしてました
優悠様がお待ちです
遅いよ……でも何もなくてよかった……
僕達は抱きしめあった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!