ーギュッ
いきなり手を握られてびっくりして見てみると…
楓桜が手を握ってた。
きっとなにわ男子が来るの望んでるんだよね、
分かるよ。でも、それを表には出せないの。
辛いよね…。
それに親友の琉凪に嘘ついてるみたいで、
嫌だよね。
そんなことを考えていたら
🎶Hey guys ! Are u ready ?
Hear we go !
これってなにわ男子の歌じゃん…
なんで?
楓桜が泣いてることなんて頭に入ってこないくらい
混乱していた。
琉凪ごめん。
何言われてるのかわかんなくなるくらい
恭ちゃんから目が離せない。
.
終わった…。
恭ちゃん…。
会いに来てよ。
話したいよ…?
電話だけじゃ足りないよ、
あ、
琉凪のこと忘れてた…
どうしよう…
完全にバレたよね。
隣を見ると楓桜もどうしようって顔してる。
ここは正直に言うしかないよね…
正直に話そうとしたら
恭ちゃんは来てくれないんだ、
ちょっとだけ期待してたのにな。
琉凪のおかげでケンカとかには
ならなかった。
やっぱ最高だな!
でも、恭ちゃんが来てくれなかったことだけが
頭に残ってどうしようもなく
寂しい感情だけが胸に残った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。