大毅side
〔暇なやついるかー?〕
きっと昔の俺やったら真っ先に手を上げてただろう、
〔なんだいないのかー?じゃあ重岡だ、いいか?〕
『、、、はぁ?なんで俺なんすか!!』
〔嫌なのか?〕
『、いや、じゃ、ないっすけど。』
〔じゃあ分かったらかいさーん〕
『部長〜!』
、、、謎の沈黙、
「よろしくお願いします。」
礼儀正しいあなたに圧倒された。
もう無かったことにされているのか、、
______________________夕方
定時になった。帰ろう、
『定時なのでかえりまー、、』
〔ちょっと待ったー!重岡ー!〕
『へぇー?なんすか?』
〔今日は北野さんの歓迎会だー!〕
は?なんてこと言ってんだこのオヤジ、
[いいですねー!行きましょ!]
【北野さんもいいですよね?】
「私は別に、」
お前もかよ、
『へぇーい行きますよー』
_______________
ワイワイしている居酒屋で、
俺とあなたは遠目な席だった、
歓迎会後半、みんなできあがってきて、
女子社員、島方文香が、俺の存在を伝える質問をしていた。
【あなたせーんぱい?】
「ん?何?」
【先輩彼氏います?】
なんといい質問、よくぞやった島方。
「えーいないよ、」
ほっ、よかった、、?
【じゃあ今まで、どんな人たちとお付き合いされました〜?】
、、、、!!
「えーとね、1人目は高校のときでね、マジで性格がやばくて、2人目は顔はいいけどダメ人間でー、、、」
止まった、、
俺がどう思われているのか、、
ゆっくりとあなたが口を開いた、
「、、、3人目は、3年前なんだけど、、私が一方的に振ったの、優しかったんだけどね?」
【えーもったいなーい、】
、、俺は優しかったのか、
どんなに思っても、、、
そんなことを言われるなんて思ってなかった。
俺は、優しかった、、、
でも、彼女の秘密は、まだまだあった、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!