第75話
本命チョコは誰の手に!?
2月
一番寒さが厳しく、かつ一番短く過ぎる冬の幻のような月だ
そんな幻のような月の中旬に妙に、浮かれたイベントがある
2月14日
そうそれはバレンタインデーだ
そしてここ雄英高校A組の寮のキッチンでもイベントは開かれていた
ボールで溶かしたチョコを味見している
ブブッ✉️📲
神門のスマホにメッセージが届く
宛先には相澤消太の文字が
お前宛に荷物が届いてる、職員室まで来い
あと轟も一緒に連れてきてくれ
神門は轟を探しに、校舎近くをうろうろしていると
B組の泡瀬洋雪、円場硬成、黒色支配が歩いていた
駆け出していく神門
▹森林地区🌲
校舎の中に入り、職員室まで歩いていく
▹職員室
コンコン🚪
相澤先生はデカいダンボールを2つ、台車に乗せて運んできた
ヒョイッ
神門と轟は重いダンボールを何とか持ち上げる
自分のポケットからお菓子の袋を出し神門のダンボールの上に置く
校舎を出てしばらく歩いていると、他の科の先輩や同級生からチョコレートを渡されダンボール+両手いっぱいの紙袋を持つことになった2人
すると森の入口にA組の見知ったメンツが集まっていた
ダンボールでほとんど前が見えていない神門
2人とも紙袋と重いダンボールを下に下ろし、上部を開ける
中には色とりどりの可愛らしいバレンタインチョコや、アルバム、ファンレターなどが入っていた
轟はポケットからチョコレート菓子を2つ取り出した
その場にいた爆豪以外の全員が頷く
2人はダッシュで購買の方へと駆けていった
神門が先生に呼び出されてから数分後...女子達は外で気分転換をしていると、眼鏡をかけた女の先輩が紙袋を差し出し「A組の王子様に渡してください」とだけ言って去っていったそうだ
その後手がかりを掴むため中に入っていたメモを開くと、「A組の王子へあの時は助けてくれてありがとう」と書かれていた
峰田は四方八方にもぎもぎを投げつける
(眼鏡女子👓👧)す、すみません!途中でA組の王子様を見かけて
眼鏡女子はそっとある方向へ向かって歩き出した
峰田の前で止まる眼鏡女子
(眼鏡女子👓👧)あの、1週間前下駄箱で眼鏡を拾ってくれてありがとう!
だがその紙袋が差し出されたのは下の峰田ではなく後ろにいる神門だった
えっ...
その場にいた全員が思った「そっちかい...」
~遡ること1週間前~
ガシャ👓
(眼鏡女子👓👧)眼鏡...どこいっちゃんったんだろう
(眼鏡女子👓👧)あっ、眼鏡を落としてしまって
(眼鏡👓👧)ありがとうございます!私視力弱くって眼鏡ないとなんにも出来なくて
眼鏡女子の視界が一気にハッキリとする
(眼鏡女子👓👧)あっ...
( 眼鏡女子👓👧)///
キーンコーンカーンコーン🏫
〜今に至る〜
(眼鏡女子👓👧)とっても親切にして頂いて、ずっとお礼を言いたかったんです
(眼鏡女子👓👧)もう本当にかっこよくて、それからずっと神門さんは私の中の王子様なんです♡
深々とお辞儀をする神門
(眼鏡女子👓👧)あの、これからもたまにでいいんで話しかけてもいいですか?
(眼鏡女子👓👧)パァァァ✨、ありがとうございます!皆さんもご迷惑をお掛けしました、じゃあ👋🏻
こうしてバレンタイン事件は一件落着
夜には女子からみんなへのチョコレートを渡して美味しく食べたとさ
夜🌙
みんなが部屋へ戻りゆったりとしている中
コンコン🚪
轟の部屋ドアを誰かが叩く
ガチャ
リボンで綺麗にラッピングされた、チョコケーキを渡す
轟の表情が緩む