さとみさんの言っていた通り、今日は10時まで残業だった。
でも、るぅとくんも手伝ってくれておかけで、あっという間に終わった。
一人暮らしって寂しい。
「ただいま」と言っても、「おかえり」のひとつも返ってこない。
帰って直ぐにベットにダイブして、なんとなくスマホを手に取って、なんとなくLINEを開けてみた。
____ これは大変だ。
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昨日の夜LINEをあけると、" もうすぐ誕生日の友達 "のところに、さとみさんの名前があった。
そのあと急いでるぅとくんに連絡して、プレゼントを一緒に選ぶことになった。
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雑貨屋さんや文房具店を歩き回る。
お店の中を見て回っていると、るぅとくんの手と私の手がぶつかった。
何事も無かったかのように、黙って歩いていると、あるものが目に飛び込んできた。
私がるぅとくんに見せたのはフワフワしてるハンカチ。←ガサガサのハンカチ売ってるわけないじゃんby作者
るぅとくんは、ガラスケースに入ってるボールペンを指さした。
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私たちは小さな紙袋を持って歩く。
2人きりでショッピングだなんて、デートしてるみたい。
本当はカフェなんて行かないで帰るべきだった。
だって私には……
__大切な人が他に居るから。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。