帰り道には、仕事帰りの人達がたくさん居る。
私とさとみさんもその内の1人だ。
さとみさんと横に並んで歩いてると、手がコツンと当たった。
私たちが歩いていると、るぅとくんに遭遇した。
るぅとくんはスキップ気味に駅の方へ走っていった。
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今日も隣の2人が元気よく挨拶をしてくれる。
椅子にカバンを置いて、私はある人の所へ行こうとした。
私がさくらの座っている横まで来ても、気づいてないかのように知らんぷりしている。
私は何故か、少し恥ずかしくなって自分のデスクに戻った。
好き なわけじゃない。
ただ、もっと知りたいだけ。
笑顔が見てみたいだけ。
だから仲良くなりたいだけなの。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。