今日はこの書類か。
次々とやってくる仕事。
今度は自分でできるようにならなくちゃ。
パソコンを起動させると、「WiFiに接続してください」と表示された。
そう言いながらパソコンの色々なページをクリックして何かしてくれている。
よく分からなかったけど、仕事を始めることにした。
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お昼休憩は当たり前にさくらちゃんと過ごすようになった。
私の今日のお弁当はおにぎりと鶏肉。
隣のさくらちゃんのお弁当は、…オシャレな紙に包まれたサンドイッチだ。
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息切れしながらデスクまで来た私を、さとみさんがチラッと見た。
あの後さくらちゃんと走ってきたけど、5分も遅刻してしまった。
さとみさんは、それだけ言ってまた仕事に戻った。
この仕事を初めてから4週間が経つ。
さとみさんは相変わらず少し冷たいような、素っ気ないような、、少し控えめなのだろうか。
でも優しいとこもある。
本当はもっと話したい。
もっと知りたいし、笑ったところも1度でいいから見てみたい。
でも毎日同じことの繰り返しで、ほとんど同じ会話。
目の前からはまたさくらちゃんとななもりさんの会話が聞こえてくる。
私も早く終わらせよ。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。