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第19話

恋、一時休戦
───なら、俺を意識して生活してみれば?

───本当は、ずっと好きだった。

唯月くんの言葉と、相生くんの言葉。
ココ最近の私は色々考えすぎてパンク寸前だ。

あの時は、気持ち的にいっぱいいっぱいだったけど、今思えば相生くんのアレって……私にとっては生まれて初めての告白だったな。
桜庭 杏
桜庭 杏
こら〜!
結々花ちゃん、また上の空?
松田 結々花
松田 結々花
……っわ、
突然、杏にドーン!と体当たりされてふらつく。
桜庭 杏
桜庭 杏
今日はぜーんぶ忘れて、
ショッピング楽しむ日でしょ!
松田 結々花
松田 結々花
そうだった!
杏と出かけるの久しぶりだし
すっごい楽しみにしてたんだ
最近は、自分で服を選んだり、コスメを選んだり。
可愛いものに目がない私。

今日のお目当ては愛読雑誌の人気モデルがプロデュースした、洋服と新作コスメ!

……自分でも、まさかここまで私の女子力が上がるとは思ってなかった。
桜庭 杏
桜庭 杏
私もすっごい楽しみ!
今日は、結々花ちゃんに
私の服、選んでもらおっかな〜
松田 結々花
松田 結々花
え……!選びたい!
でも杏なら何でも似合いそう
桜庭 杏
桜庭 杏
……!!
松田 結々花
松田 結々花
……な、何?そんな驚いて
桜庭 杏
桜庭 杏
前の結々花ちゃんなら
『私なんかが杏の服選ぶなんて
重荷すぎるよ〜』って言ったろうな
桜庭 杏
桜庭 杏
なんか、中条兄弟と出会って
結々花ちゃんすっかり
女の子になった感じがする〜♡
松田 結々花
松田 結々花
そっ、そうかな?
桜庭 杏
桜庭 杏
今日だって、メイクバッチリだし
アイロン使いこなして巻き髪だし
ほんのり香水が香っていい匂い!
松田 結々花
松田 結々花
……?
"完璧すぎる"と、隣で項垂れる杏。

完璧なのになんで項垂れちゃうの?と、首を傾げる私をジトッと見つめて、杏は小さくため息をついた。
桜庭 杏
桜庭 杏
結々花ちゃん、私がネイル変えたり
髪型変えたり、メイク変えたりすると
昔から絶対に気付いてくれたよね
"杏、似合ってるね"って
桜庭 杏
桜庭 杏
人のオシャレには敏感なのに
自分のオシャレには無頓着
松田 結々花
松田 結々花
……言われてみれば、そうかも
杏はオシャレが大好きで、髪色だってメイクだって、季節に合わせてコロコロ変わる。

それが、私には魔法みたいで楽しかった。
桜庭 杏
桜庭 杏
私ね、中学の頃は友達に合わせて
背伸びしてた所があったんだ。
友達がしてるからしなきゃ!って
桜庭 杏
桜庭 杏
メイクもそう。
好きだからってよりは、
みんながやってるからって感じ
松田 結々花
松田 結々花
え、そうなの?
桜庭 杏
桜庭 杏
……だけど、高校に入って
結々花ちゃんと初めて話したとき
"可愛いね"って言ってくれたのが
すーっごく嬉しくて
桜庭 杏
桜庭 杏
それから楽しくなったし、
オシャレが大好きになった!
もちろん、結々花ちゃんも
松田 結々花
松田 結々花
じゃ、じゃあ……!
杏を変えたのって、私!?
桜庭 杏
桜庭 杏
そう!結々花ちゃん!
だから、私も結々花ちゃんのこと
変えてあげたかったのに
中条兄弟に先越された……
プクーっと頬を膨らませて、拗ねてる杏の横顔が可愛い。

……なんだ、そっか。
変えてもらうばかりじゃなくて、私にだって誰かを変える力があるんだ。
松田 結々花
松田 結々花
私が変われたのは
杏のおかげでもあるよ
桜庭 杏
桜庭 杏
ほんとかな〜?
唯月くんのことで頭いっぱい
なんじゃないの〜?
松田 結々花
松田 結々花
───!?
な、なんで……唯月くん
桜庭 杏
桜庭 杏
だって、唯月くんって
結々花ちゃんのヒーローじゃん!
桜庭 杏
桜庭 杏
いつもそばにいて
何かあったら守ってくれる
頼りになるスーパーヒーロー
松田 結々花
松田 結々花
……スーパー、ヒーロー
桜庭 杏
桜庭 杏
それに比べて光くんは、
思ってたのと全然違った!!
もっと爽やかだと思ってたのに
なんかこう……ウサギみたい
松田 結々花
松田 結々花
それは、杏にだけだと思うよ
桜庭 杏
桜庭 杏
えー。
どっかに爽やか王子様
落ちてないかなぁ〜
そう言って、指で丸を作って覗き込む杏につい笑ってしまう。光くんには、ツンデレな杏がデレデレになるまで頑張って欲しいな。

……いつだってそばにいて、何かあったら守ってくれる、頼りになるスーパーヒーロー。

本当だ、唯月くんは……スーパーヒーローだ。